覗く(読み)ノゾク

デジタル大辞泉 「覗く」の意味・読み・例文・類語

のぞ・く【×覗く/×覘く/×窺く/▽臨く】

[動カ五(四)]
1 物陰やすきま、小さな穴などから見る。「鍵穴から―・く」「部屋を―・く」
2 装置を用いて物体を見る。「望遠鏡を―・く」
3 高い所から低い所を見る。「谷底を―・く」
4 ひそかにようすをうかがう。また、隠しごとや秘密にしている物などをこっそりと見る。「私生活を―・く」「娘の日記を―・く」
5 ちょっと見る。また、本格的でなくほんの一部分だけを知る。「大人の世界を―・く」「経済学を―・いたことがある」
6 ちょっと立ち寄る。ついでに訪れる。「古本屋を―・く」
7 一部分が現れ出る。一部が外から見える。「葉の間から青空が―・く」「襟元からスカーフが―・いている」
8 臨む。目の前にする。
「水に―・きたる廊に造りおろしたる橋の」〈源・椎本〉
[可能]のぞける
[類語](1)垣間見る・盗み見る・のぞき込む・窺うかがう・覗のぞき見・透き見・物見高い・物好き・物好き者しゃ・好事こうず・好事家こうずか・酔狂・道楽・数寄すき・多趣味・悪趣味・好奇・好奇心・新しがり・新しがり屋・新し物好き・初物食い・心寄せ・好き好き・気に入り・お気に入り・趣味・好み・嗜好しこう・同好・横好き・愛惜・こだわる・こだわり・いかれる・凝り性・偏執狂・マニア・マニアック・モノマニアック・モノマニア・虫むし・おたく・通つう・痴しれ者・凝り屋・愛好・覗のぞき見る・野次馬・野次馬根性・興味本位・興味津津しんしん・鵜うの目鷹たかの目・目を輝かす・目を奪われる・見る目嗅かぐ鼻・嗅かぎ回る・助平根性・物珍しい/(7)現れる・出現する・現出する・登場する・現前する・顕現する・生ずる・現ずる・出来る・台頭・デビュー・誕生・登板・お目見え・のし上がる・躍り出る・頭角を現す・頭をもたげる

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精選版 日本国語大辞典 「覗く」の意味・読み・例文・類語

のぞ・く【覗・覘・臨】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
    1. ① ( 臨 ) それに向かって見えやすい位置をしめる。間近にさしかかる。臨む。
      1. [初出の実例]「この平張はかはにのぞきてしたりければ、づぶりとおちいりぬ」(出典:大和物語(947‐957頃)一四七)
      2. 「人々、渡殿より出でたる泉にのぞきゐて、酒飲む」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)
    2. ② 一部分があらわれ出る。
      1. [初出の実例]「上塗をせぬ土塀から見越しの赤松が覗(ノゾ)いた門構への平家造りの家だった」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉二)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行五(四) 〙
    1. ① すきまや穴を通して向こうを見る。
      1. [初出の実例]「林、佇(ノソキテ)看れば、草の中に太快しく肥えたる女有り。〈真福寺本訓釈 佇 乃曾支天〉」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
    2. ② ひそかに様子を見る。うかがい見る。また、他人のかくしごとや秘密などをそっと見る。「娘の日記を覗く」
      1. [初出の実例]「ヲソロシナガラ nozoite(ノゾイテ) ミレバ」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    3. ③ ちょっと見る。ざっと見る。ちょっと立ち寄って見る。
      1. [初出の実例]「わざとなく忍びやかにうちふるまひ給ひてのぞき給へるもめづらしきに添へて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)花散里)
      2. 「両側の夜見世を窺(ノゾ)きながら、文三がブラブラと神保町の通りを通行した頃には」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二)
    4. ④ 身をのり出して低い所を見る。見おろす。また、首をのばすようにしてそれを見る。
      1. [初出の実例]「河ちかき所にて水をのぞき給ていみじうなき給き」(出典:源氏物語(1001‐14頃)手習)
    5. ⑤ 写したり見たりする装置や道具に目を近づけて、物を見る。「望遠鏡を覗く」
      1. [初出の実例]「水中眼鏡で覗(ノゾ)くと、五六尾の背の黒い魚等が」(出典:自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉湘南雑筆)
    6. ⑥ 将棋で、角行が端の筋に動いて敵陣に脅威を与える。また、囲碁で、一路あけて並んでいる相手の石の連絡をおびやかす位置に石を打つ。

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