デジタル大辞泉 「言」の意味・読み・例文・類語
げん【言】[漢字項目]
[学習漢字]2年
〈ゲン〉1 いう。「言明・言論/極言・公言・助言・代言・断言・直言・不言・付言・放言・明言」
2 ことば。「言語・言行/格言・甘言・虚言・狂言・金言・苦言・至言・序言・食言・寸言・前言・体言・発言・評言・方言・名言・用言・流言」
〈ゴン〉1 いう。「言上/過言・他言」
2 ことば。「言語道断/真言・
〈こと(ごと)〉「[名のり]あき・あや・とき・とし・とも・のぶ・のり・ゆき
[難読]
〈ゲン〉
〈ゴン〉
〈こと(ごと)〉「古く、「こと」は「言(こと)」をも「事(こと)」をも表わすとされるが、これは一語に両義があるということではなく、「事」は「言」に表われたとき初めて知覚されるという古代人的発想に基づくもの。時代とともに「言」「事」の意味分化がすすみ、平安時代以降、「言」の意には「ことのは」「ことば」が多く用いられるようになる。→ことば・ことのは



(さい)。盟誓のとき、もし違約するときは入墨の刑を受けるという自己詛盟の意をもって、その盟誓の器の上に辛をそえる。その盟誓の辞を言という。〔周礼、秋官、司盟〕に「獄
る
は、則ち之れをして
詛(めいそ)せしむ」とみえるものが、それである。〔説文〕三上に「直言を言と曰ひ、論
を語と曰ふ」とし、また字を
(けん)声に従うとするが、卜文・金文の字は辛に従う。かつ言語は、本来論議することではなく、〔詩、大雅、公劉〕は都作りのことを歌うもので、「時(ここ)に言言し 時に語語(ぎよぎよ)す」というのは、その地霊をほめはやして所清めをする「ことだま」的な行為をいう。言語は本来呪的な性格をもつものであり、言を神に供えて、その応答のあることを
(音)という。神の「音なひ」を待つ行為が、言であった。
・
に通じ、やわらぐ、つつしむ。
(謁)・
(諾)など二百四十五字、重文三十三字、〔新附〕に八字を属し、〔玉
〕にはすべて三百八十二字を属する。卜文・金文にみえる字形は、おおむねその呪的方法を字形中に含んでおり、たとえば訶は歌の初文で、祝
して呵するときの声、譱(善)は羊と両言に従って羊神判、讐は
(しゆう)に従って鳥占(とりうら)による審判を示す字であろう。
など二字を収める。
は亡国や死喪などの不幸を弔うことをいう。
・
ngianは同声。
は「ことわざ」とよまれるように、本来は呪的な力能をもつ語。言・
・
はみなその性格に通ずるところがある。語ngiaは同系の語。言語と相対していうときは、言は攻撃的、語は防禦的な性格をもつ語である。
▶・言責▶・言説▶・言筌▶・言
▶・言宣▶・言泉▶・言談▶・言質▶・言鳥▶・言動▶・言道▶・言訥▶・言貌▶・言明▶・言黙▶・言路▶・言論▶・言話▶
言・偽言・戯言・虚言・
言・狂言・矯言・曲言・極言・金言・謹言・苦言・空言・寓言・結言・建言・献言・
言・五言・語言・公言・巧言・広言・抗言・高言・
言・雑言・讒言・卮言・矢言・至言・辞言・邇言・七言・失言・疾言・祝言・重言・緒言・助言・序言・笑言・証言・詳言・上言・食言・嘱言・真言・進言・慎言・箴言・人言・寸言・正言・誓言・贅言・切言・千言・宣言・前言・善言・造言・俗言・他言・多言・大言・体言・対言・代言・題言・択言・託言・誕言・断言・忠言・直言・通言・痛言・提言・適言・伝言・
言・毒言・二言・佞言・納言・罵言・発言・鄙言・美言・微言・評言・不言・附言・浮言・婦言・誣言・侮言・文言・別言・片言・便言・方言・放言・暴言・謗言・万言・漫言・無言・名言・明言・妄言・約言・喩言・予言・用言・妖言・要言・揚言・謡言・俚言・立言・略言・流言・綸言・縷言・例言・話言出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…日本古代の文学・言語・制度・習俗などを研究し,古代社会に日本文化の固有性をさぐろうとする学問。江戸時代中期に興り,しだいに思想界に勢力を得て幕末に至り,その影響力は明治初期にまで及んだ。…
…〈ことば〉という日本語の原型は〈こと(言)〉であり,〈ことば〉はその派生語として,おそらく7,8世紀のころより用いはじめられたらしい。最古の日本語文献である《古事記》《万葉集》の場合,〈ことば〉は数例しかみられないのに対し,〈こと〉は〈よごと(寿詞)〉〈かたりごと(語り事)〉〈ことあげ(言挙げ)〉〈ことわざ(諺)〉,また〈ことほぐ(言祝ぐ)〉〈ことどう(言問う)〉などの複合語形で多数みいだされるからである。…
…みずからも記しているが,心ひそめて《源氏物語》をくり返し読み味わうという経験にもとづいてその論はなされており,実証性の自覚がそこには存するといっていい。《排蘆小船》は《石上私淑言(いそのかみのささめごと)》(1763成立)の,《紫文要領》は《源氏物語玉の小櫛(たまのおぐし)》(1796成立)の草稿にあたるが,京都遊学を終えた宣長はすでに紛れもなく一家をなす独歩の学者であった。 33歳のとき,旅の途次松坂に泊まった賀茂真淵と初めてあい,やがて入門する。…
…遠い古代にはこの規則は歌謡や宗教上の典礼などに,なかば無意識に行われていたものと思われるが,文芸上の美がしだいに意識されるようになるにつれて,韻律の規則も精密に意識化され,ついにはその規則性それ自体が一つの美的価値とみなされるに至った。言語学の上からそれぞれまったく違う系統に分類されるどの国語においても,ほとんど例外なしに,韻律は詩歌の形式的規範となっている。韻律法prosodieはいわゆる詩法art poétiqueの大半を占め,極端な場合には,韻律の規則を守りさえすればいかに内容が無味乾燥であろうと,詩として認められるというような,形式的理解が行われたこともある。…
※「言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...