しだらない(読み)シダラナイ

デジタル大辞泉 「しだらない」の意味・読み・例文・類語

しだら‐な・い

[形][文]しだらな・し[ク]人の行いや物事状態などにしまりがない。だらしない。
「―・い部屋が汚い洗濯物の間から見えていたり」〈梶井・瀬山の話〉
[類語]でれでれでれっとでれつくだらしないぐうたらずぼらものぐさぬらりくらりのらりくらりぬらくらのらくらだらだらちゃらんぽらんのんべんだらり無精ルーズ鼻の下を伸ばす鼻の下が長い便便だらり便便ぶらぶらごろごろちんたら無気力だらけるのほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみのろのろもたもたぐずぐず投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかる見苦しいみっともないはしたないほこりっぽい汚いむさくるしい汚らしい小汚い薄汚いけがらわしいばっちいむさいみすぼらしいぼろいぼろぼろおんぼろよれよれぽんこつくすむ薄汚れる汚れるすすける無様ぶざま不格好醜いしゅうばばっちいしどけない目障りじじむさいかっこ悪いださい野暮野暮ったい泥臭い不細工田舎臭い不体裁弊衣破帽醜怪浅ましい見辛い見るに見兼ねる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しだらない」の意味・読み・例文・類語

しだら‐な・い

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]しだらな・し 〘 形容詞ク活用 〙 行ないや状態に締まりがない。乱雑で秩序がない。だらしがない。しだらがない。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕
    1. [初出の実例]「まぶちははれて前髪はしだらなくさがるのを、きれいな細い手でちょいと上へなでて」(出典:人情本・春色辰巳園(1833‐35)三)
    2. 「清七の息子、しだらなきなりにて」(出典:歌舞伎・恋慕相撲春顔触(1872)序幕)

しだらないの補助注記

( 1 )「しだら」の語源については、「嬉遊笑覧」の「じだらく(自堕落)」からという説のほか、梵語の「修多羅」(秩序の意)からという説もあるが、擬態語「しどろ」と関係があると見るのが穏当か。とすると、「しだらない」の「ない」は、否定ではなく、「はしたない」「しどけない」などの接尾語「ない」と同様ということになる。
( 2 )同義の「だらしない」は「しだらない」が倒置された語で、現代まで併用されている。

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