怠ける(読み)ナマケル

デジタル大辞泉 「怠ける」の意味・読み・例文・類語

なま・ける【怠ける/×懶ける】

[動カ下一][文]なま・く[カ下二]
なすべきことをしない。働かない。ずるける。「仕事を―・ける」
元気がなくなる。力がなくなる。
旅人を乗せたる馬士まご―・けたる声にて」〈滑・膝栗毛・初〉
なまやさしくなる。鈍くなる。
「京の詞は―・けて悪い」〈浄・矢口渡
[類語]怠るサボるずるけるだらける手を抜く手抜き骨惜しみ怠慢怠惰無為拱手横着便便だらり便便のんべんだらりずぼらものぐさぐうたらだらしないしだらないぬらりくらりのらりくらりぬらくらのらくらだらだらちゃらんぽらん無精ルーズぶらぶらごろごろちんたら無気力のほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落のろのろもたもたぐずぐず投げ遣りレイジー横着怠るイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかるもさくさもさっともさもさのそりのさのさのそのそとぼとぼのこのこのっそりそろそろゆっくりのろまのっしのっしのしのし遅いのろいのろくさいまぬるいまのろいスロー緩慢とろいまだるいまだるっこいにぶ緩徐遅緩スローモー遅遅ぼやぼや鈍重どんとろとろぼちぼちぼつぼつぽつぽつ徐徐徐徐にじわじわじわりじわりじりじりのたりのたりのたりそろりゆるゆるのんびりゆったり悠然悠悠

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「怠ける」の意味・読み・例文・類語

なま・ける【怠・懶】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]なま・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
    1. 元気がなくなる。力がなくなる。だらしがない状態である。なまる。
      1. [初出の実例]「うまれつき忠心あつうして性がこわうはったとしてなまけぬ者なり」(出典:玉塵抄(1563)二五)
      2. 「北八手めへどうぞしたか、とんだ顔つきがなまけて来た」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)初)
    2. なまぬるくなる。なまやさしくなる。鈍くなる。なまる。
      1. [初出の実例]「おれも上刕の新田で育った故、京の詞はなまけて悪い」(出典:浄瑠璃・神霊矢口渡(1770)一)
    3. 空がくもる。〔俚言集覧(1797頃)〕
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]なま・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
    1. なすべき事をしないでほうっておく。おこたる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
      1. [初出の実例]「きのふとなまけ、けふとづるけ、いつしか四とせの星霜を経りぬ」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)
    2. ( 「なまげる」とも ) なまやさしくする。鈍くする。特に、人にこびるような発音をする。だらしのない甘えた声で話す。
      1. [初出の実例]「へつらうた声なり。人のきに入るやうに声をなまげて云か」(出典:玉塵抄(1563)二〇)

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