称名寺(読み)しょうみょうじ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

称名寺(神奈川県)
しょうみょうじ

神奈川県横浜市金沢(かなざわ)区金沢町にある真言律宗(しんごんりっしゅう)の別格本山。金沢山弥勒院(みろくいん)と号する。本尊は弥勒菩薩(ぼさつ)。1260年(文応1)北条実時(ほうじょうさねとき)が武蔵国(むさしのくに)六浦庄(むつらしょう)金沢(かねさわ)の別邸内に母の菩提(ぼだい)を弔うため持仏堂を建立したのに始まる。創建当初は念仏宗であったが、1267年(文永4)西大寺(さいだいじ)叡尊(えいそん)に深く帰依(きえ)した実時が真言律宗に改め、審海(しんかい)(妙性(みょうしょう)律師)を招いて開山とした。亀山天皇(かめやまてんのう)の勅願所。北条氏の崇敬を受けて栄え、全国に広大な寺領を有した。江戸時代には寺領100石の朱印寺となる。この寺を有名にしたのは境内にある金沢文庫(かねさわぶんこ)である。1275年(建治1)北条実時が創建、彼の子孫が引き継ぎ、和漢の書籍を集めて公開した。北条氏滅亡後は文庫は衰退、1602年(慶長7)には徳川家康により江戸城の南富士見文庫に移された。現在の文庫は1930年(昭和5)に神奈川県が再建したもの。寺宝に北条実時・顕時(あきとき)、金沢貞顕(さだあき)・貞将(さだまさ)のおのおのの画像、『文選集註(もんぜんしっちゅう)』19巻(以上、国宝)、亀山天皇念持仏の金銅愛染明王坐像(こんどうあいぜんみょうおうざぞう)、弥勒菩薩像、十一面観音像(以上、国指定重要文化財)など多数あり、金沢文庫に保管されている。境内背後の山腹には実時、顕時、貞顕の墓がある。[祖父江章子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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