仮に(読み)カリニ

デジタル大辞泉 「仮に」の意味・読み・例文・類語

かり‐に【仮に】

[副]
一時の間に合わせに物事をするさま。暫定的に。「仮にのりで補強しておく」
仮定を表す。もし。「仮に僕が君だったらそうするだろう」
[類語]たとえたといもしもしかよしんばよしやもしも万一まんいち万一ばんいち万が一万万一もしやもしかしたらもしかするとひょっとするとひょっとしたらひょっとしてあるいはもしかしてどうかすると下手すると一つ間違えばことによるとあわよくばまかり間違うよもやまさか万万ばんばん夢かうつつ図らずもはしなくはしなくも思いがけず思いも寄らない思いのほか心外突然唐突案に相違する意表を突く意表予想外意想外ゆくりなくまぐれひょんなひょっとゆくりなし我にもなく期せずして悪くすると事と次第による事によるとともするとややもすれば何かにつけ何かと言えば折に触れてもしくははたまたないし偶然たまさか時としてかも知れない思わず思わず知らず我知らず知らず知らず折もあろうに折悪しく慮外存外望外

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精選版 日本国語大辞典 「仮に」の意味・読み・例文・類語

かり‐に【仮に】

〘副〙 (形容動詞かりなり」の連用形から。→仮(かり))
① ほんの一時的に。まにあわせとして。しばらく。臨時に。
※守護国界主陀羅尼経平安中期点(1000頃)「是れ虚邪世尊の弁才を具足して、権(カリニ)此の理を説きたまふとや為む」
謡曲道成寺(1516頃)「あれにまします宮人の、烏帽子を暫し仮に着て」
② 実意もなく。いいかげんに。気軽に。かりそめに。
万葉(8C後)一一・二七六六「三嶋江の入江の薦を苅爾(かりニ)こそ吾をば君は思ひたりけれ」
③ 仮定条件句の中で、現実でない事柄を前提とするときに用いる。
(イ) 後に順接の語を伴って用いる。もしも。
徒然草(1331頃)一五七「かりにいまこの文をひろげざらましかば、この事を知らんや」
(ロ) 後に逆接の語を伴って用いる。たとえ。
私聚百因縁集(1257)五「仮令(カリニ)金玉を饒(ゆた)かにして堂に満つれども、衰残老病を免(の)がれ難し」

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