核(生物)(読み)かく

百科事典マイペディア 「核(生物)」の意味・わかりやすい解説

核(生物)【かく】

細胞の原形質内に存在し,細胞の活動を統制し,増殖遺伝に中心的な役割を果たす小体。ただし,細菌ラン藻などの原核生物は核をもたず,DNAは核様体として細胞質中に散在する。球形楕円体のものが多く,一つの細胞に普通1個。二重の膜構造をもつ核膜に包まれるが,核膜には細胞質との通路として多数の小孔がある。内部は核液で満たされ,その中に1〜数個の小球状の仁(核小体)と,染色体がある。染色体を構成する染色質の主成分はヒストン分子とDNAである。→細胞

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