茨城[県](読み)いばらき

百科事典マイペディアの解説

茨城[県]【いばらき】

関東地方北東部,太平洋に面する県。県庁所在地は水戸市。6097.06km2。296万9770人(2010)。〔沿革〕 かつての常陸(ひたち)国全域と下総(しもうさ)国北西部に当たり,中世各地に佐竹氏などの豪族が割拠,徳川氏による制圧後北部の佐竹領はほぼ水戸藩領となり,他は10余藩,天領,旗本知行地に分治された。1869年―1871年旧藩がそのまま18の県となり,さらに新治・茨城・印旛(いんば)3県に統合,1875年ほぼ現県境が確定。〔自然〕 北部は阿武隈高地,北西から西部にかけては八溝山地に属するが,他は関東平野の常陸台地と沖積低地で,低地には鬼怒川小貝川が南流して南境を東流する利根川に注ぐ。東部には霞ヶ浦北浦があり,水郷景観を呈する。太平洋岸は大洗岬から北は岩石海岸や海食崖が見られやや屈曲するが,南は単調な砂浜海岸である。気候は関東・常磐型で,季節風に著しく影響される。冬季は南部と海岸が比較的高温である。〔産業〕 産業別人口比は第1次7.4%,第2次30.3%,第3次60.8%(2005)で,関東地方の他県に比べ,農業への依存度が高い。米,麦,サツマイモ,葉タバコの栽培に加え,首都圏に供給する各種の野菜の栽培,酪農も普及している。クリの収穫量は5010t(2003)で全国一を占めている。猿島(さしま)地方の茶(猿島茶)も有名。漁業は那珂湊(ひたちなか市),日立,波崎の各港が寒暖二流が合する沖合漁業で活況を呈し,那珂湊外港は遠洋漁業基地でもある。霞ヶ浦のワカサギ漁は水質汚濁が激しく衰退した。鉱業は常磐炭田,日立銅山ともそれぞれ閉山,終掘となった。工業地域は電機・産業機械製造中心の日立地区をはじめ,化学工業のひたちなか市勝田・水戸地区,東海村原子力センター,鹿島臨海工業地域など発展が著しい。県の製造品出荷額は10兆721億円(2003)を上げている。伝統工業としては結城紬(ゆうきつむぎ)が有名。土浦・阿見,古河・総和の2地区は首都圏衛星都市に指定され,県南では筑波山麓に筑波研究学園都市が建設され,ベッドタウン化が進められるなど開発が盛んである。水郷筑波国定公園,北部の五浦(いずら)海岸と豊浦海岸,袋田を中心とする奥久慈の渓谷,偕楽園などへの観光客が多い。〔交通〕 常磐線と常磐自動車道,国道6号線が根幹をなし,水郡線,水戸線,関東鉄道,鹿島臨海鉄道などが通じ,バス網も発達する。2010年3月,小美玉(おみたま)市に茨城空港が完成。 2011年3月,東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生,太平洋側を中心に県内各地で激しい揺れと巨大な津波により甚大な被害が出る。
→関連項目関東地方

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世界大百科事典 第2版の解説

いばらき【茨城[県]】

面積=6093.75km2(全国24位)人口(1995)=295万5530人(全国11位)人口密度(1995)=485人/km2(全国12位)市町村(1997.4)=20市47町18村県庁所在地=水戸市(人口=24万6347人)県花=バラ 県木=ウメ 県鳥=ヒバリ関東地方の北東部を占め,東は太平洋に臨む県。県域は南北方向に長いが,南部では東西にも広がっている。
沿革
 茨城県の範囲は,かつての常陸国全域と下総国北西部からなる。

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