虚栄(読み)キョエイ

デジタル大辞泉 「虚栄」の意味・読み・例文・類語

きょ‐えい【虚栄】

1 実質の伴わないうわべだけの栄誉。
「塵世の―を薄んじ、来生の真福を望み」〈中村訳・西国立志編〉
2 外見を飾って、自分を実質以上に見せようとすること。みえ。「虚栄を張る」
[類語]勿体臭い・勿体ぶる・気取る・澄ます・格式張る・見栄を張る・虚勢を張る・気を持たせる・体裁振る・背伸び・御大層らしい・大層らしい・仰仰しい・誇大・大袈裟おおげさ・オーバー・大層・事事ことごとしい・大仰おおぎょう・針小棒大・尾鰭おひれを付ける・思わせ振り・科しなを作る・大人振る・見せ掛け・見せ掛ける・行い澄ます・取り澄ます・飾り気・自意識過剰・お高くとまる・お高い・芝居がかる・猫かぶり・猫をかぶる・尤もっともらしい・媚こびる・諂へつらう・おもねる・取り入る・胡麻ごますり・阿諛あゆ・おためごかし・卑屈・媚こび諂へつらう・取り巻く・媚こびを売る・胡麻ごまをする・鼻息を窺うかがう・太鼓を叩く・機嫌を取る・尻尾を振る・歓心を買う・色目を使う・秋波を送る・気を引く・気を持たせる・調子を合わせる・追従ついしょう・おべっか・おべんちゃら・諂巧てんこう・諂阿てんあ・諂曲てんごく・諂笑てんしょう・諂媚てんび・諂諛てんゆ・阿付・迎合・へいへい・へいこら・ぺこぺこ・曲学阿世・味噌を擂する・意を迎える

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精選版 日本国語大辞典 「虚栄」の意味・読み・例文・類語

きょ‐えい【虚栄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 実質の伴わない外見ばかりの栄誉。
    1. [初出の実例]「塵世の虚栄を薄んじ、来生の真福を望み」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一〇)
    2. [その他の文献]〔柳宗元‐遊石角過小嶺至長烏村詩〕
  3. ② うわべだけを飾って自分を実質以上によく見せようとすること。みえ。
    1. [初出の実例]「我(が)の女は虚栄の毒を仰いで斃れた」(出典:虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一九)

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普及版 字通 「虚栄」の読み・字形・画数・意味

【虚栄】きよえい

表面だけの栄誉。唐・柳宗元〔石角に遊び小嶺を過ぎて長烏村に至る〕詩 稍(すこ)しく人事ととなり (ますます)身世の輕きを知る 農と爲るは信(まこと)に樂しむべし に居るは眞に榮のみ

字通「虚」の項目を見る。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「虚栄」の意味・わかりやすい解説

虚栄
きょえい
vanity

むなしさともいわれる。表向きは確かにあるもの,尊いものとされても実質はなきに等しいつまらぬものであること。特にパスカルにおいて人間のあり方について論じられる際に重視された概念。たとえば権力者がその所有している物によって人々に尊敬や畏怖を起させても,それは虚栄にすぎない。政治的,社会的表現も芸術的表現も,さらには法律なども根底においてむなしいものであり,そのことから虚栄なるものにとりすがって生きる人生の悲惨さが問題にされる。

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