デジタル大辞泉 「ぽっくり」の意味・読み・例文・類語
ぽっくり
1 物がもろく折れるさま。「木が
2 人が突然に死ぬさま。「あの若さで
3 柔らかくふくらんでいるさま。「木の芽が
4 馬がゆっくり歩く音や、そのさまを表す語。「お馬の親子は
[類語](1)ぽきり・ぽっきり・ぼきぼき・ぽきぽき・ぼきり・ぽきん・ぼきん・ばきばき・ぱきぱき・めりめり・みりみり・ばりばり・折る・へし折る・
底をくり抜き,爪先を前のめり,表面を楕円形にした歯のない下駄。台部を漆塗りにしたり,表面に畳をつけたりする。晴着姿の少女や京都祇園の舞妓などが用いる。関東ではポックリ,パッカなどと冒頭の音をp音にする場合が多く,関西ではコッポリ,コボコボ,カッポなどと多くはk音にする。青森県ではガッパ,長野県ではポンポンと呼ぶが,いずれもこの下駄をはいて歩くときの音から名付けられた。江戸時代の《短華蘂葉》(1786)には,〈やきすぎ(焼杉)のこっぽり〉とあり,このころより出現したらしい。明治時代のぽっくりには台横に1本の縦溝が入ったものがあり,二つの台からなる中折り下駄や台底をく(刳)った舟底下駄と関連があろう。《守貞漫稿》(1853)には傾城町の禿(かむろ)が必ず用いたとあり,また女児の外出にもはかれた。明治に入ってからは,少女たちの晴着用のはきものとなった。
執筆者:潮田 鉄雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
幼女や嫁入り前の娘が、和装の晴れ着を着た際に履く履き物。楕円(だえん)形の分厚い台の底をくりぬき、その底の中に鼻緒を利用して小さな鈴を下げ、台は前緒のほうに向かって「のめり」をつける。台の側面に色漆を塗ってこれに蒔絵(まきえ)を施し、台の表には畳表をつけ、古くは鋲(びょう)打ちにしたりして華やかにつくられた。
江戸時代、遊里の盛んなころに禿(かむろ)たちの履き物として用いられ、明治以降、もっぱら町人の子供の履き物として人気を博した。ぽっくりということばは、古くは木製の履き物の総称を木履(ぼくり)といった字音からきたものといわれたり、くりぬき下駄(げた)の特色であるその踏み鳴らす音から出たともいわれている。地方によっては「ポンポン下駄」とも「こっぽり」ともいう。
[遠藤 武]
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… 下駄は連歯と差歯に分けられ,連歯のうち二つ歯を駒下駄(関西で真(まさ)下駄)といい,おいらんの道中にはくものは三つ歯下駄という。台裏をくり抜いたものはぽっくり(こっぽり)下駄で,これの低いものを舟底下駄という。台裏を斜めに切り後ろに歯のあるのがのめり下駄(神戸下駄),後ろを丸く削ったものが後丸下駄である。…
※「ぽっくり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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