無二無三(読み)ムニムサン

デジタル大辞泉 「無二無三」の意味・読み・例文・類語

むに‐むさん【無二無三】

[名・形動]《「むにむざん」とも》
1 わき目をふらずいちずになること。また、そのさま。ひたすら。「ゴールを目ざし、無二無三に走る」
2 仏語。法華経に説く、仏となる道はただ一つ一乗であり、二乗、三乗にはないということ。無二亦無三むにやくむさん。
3 ただ一つしかないこと。二つとないこと。唯一。
「東大寺と申すは、一閻浮提いちえんぶだい―の梵閣」〈盛衰記・二四〉
[類語]ひたすら・いちず・ひたむき・一筋・ただ・ただただ・専一・ひとえに・一心・一念・一路・一散・一目散・一直線・一本槍・一点張り・一辺倒・一意専心・営営・せっせ・遮二無二・がむしゃら・一心不乱・脇目も振らず・直線的・まっしぐら・直情径行・まっすぐ・猪突猛進・ストレート・まっしぐら・しゃかりき・しゃにむに・無心・粉骨砕身・無我夢中・熱中・夢中・専心・専念・没入・没頭・没我・傾注・傾倒・我を忘れる・根こんを詰める・身を入れる・身を砕く・心血を注ぐ

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精選版 日本国語大辞典 「無二無三」の意味・読み・例文・類語

むに‐むさん【無二無三】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「むにむざん」とも。「むにやくむさん(無二亦無三)」の略 )
  2. ① 仏語。法華経に説く教えで、成仏の道はただ一つ一乗にあるのみで二乗や三乗にはないということ。無二亦無三。
    1. [初出の実例]「法華正言二無二無三一。会同帰レ一。此経直明二万善成仏一。不レ言二無二無三一」(出典:法華義疏(7C前)一)
  3. ② ( 形動 ) 転じて、ただ一つで、他には類のないこと。また、そのさま。無二亦無三。唯一無二。唯一。
    1. [初出の実例]「法師にて、又無量の大所得多かれども、せめての事には、在家にて、無二無三の信者にてあらむは、いまひときはの事におほゆ」(出典:却癈忘記(1235)上)
    2. 「東大寺と申は、一閻浮提、無二無三の梵閣」(出典:源平盛衰記(14C前)二四)
  4. ③ ( 形動 ) 脇目もふらず、一途になること。ひたむきになるさま。無二亦無三。一散。一心不乱。
    1. [初出の実例]「デウスヲ muni(ムニ) musanni(ムサンニ) ゴタイセツニ ヲモイ タテマツル ヒトワ」(出典:コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)一)

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四字熟語を知る辞典 「無二無三」の解説

無二無三

わき目もふらず、一途になること。ひたむきになること。一心不乱。

[活用] ―に。

[使用例] そうしてもう一度無二無三に、妻の体を梁の下から引きずり出そうと致しました[芥川龍之介*疑惑|1919]

[使用例] 石神井池畔のボロ宿に部屋を取って、無二無三に書きまくった[檀一雄*火宅の人|1975]

[解説] 「むにむざん」とも読みます。仏教語で「無む二に亦やく無む三さん」の略。法華経に説く教えで、成仏の道はただ一つ一乗にあるのみで二乗や三乗にはないということ。

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