細細(読み)ホソボソ

デジタル大辞泉 「細細」の意味・読み・例文・類語


こま‐ごま【細細】

[副](スル)
1 細かくて雑多なさま。細かくてあまり重要でないさま。「細細(と)した道具類」「細細した要件を片付ける」
2 細かいところまで行き届くさま。「事情を細細(と)話す」
3 ねんごろなさま。丁重なさま。「細細と世話をやく」「細細(と)礼を言う」
4 せわしく働くさま。こまめに。「細細と立ち働く」
5 繊細なさま。こまやかなさま。
「髪、色に、―とうるはしう」〈枕・二〇〇〉
[類語]細細しい・細かい・些細ささい・瑣末・枝葉・枝葉末節・末梢的・些事・細事・小事・細かい・煩瑣はんさ・瑣瑣ささたる・区区くくたる・ちょっとした・取るに足りない・たわいない・何でもない・愚にもつかぬ・益体も無い・埒らちも無い・高が知れる

さい‐さい【細細】

[形動ナリ]
1 こまかいさま。また、くわしいさま。微細。詳細。
「道理を申しければ、―に聞こし召して」〈半井本保元・上〉
2 「再再」に同じ。
「定家、家隆卿など―に申し行はれけるにや」〈連理秘抄〉

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精選版 日本国語大辞典 「細細」の意味・読み・例文・類語

こま‐ごま【細細】

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
    1. ① 微細なさま、こなごなであるさまを表わす語。こまかに。
      1. [初出の実例]「白き水晶の玉にておはしましけるを、とりはづして落としまゐらせて、こまこまとわれくだけぬるを」(出典:たまきはる(1219))
    2. ② くわしいさまを表わす語。ことこまかに。詳細に。
      1. [初出の実例]「かぐや姫をえ戦ひとめずなりぬるこまごまと奏す」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
      2. 「ふみこまごまとみ給へば」(出典:御伽草子・横笛の草紙(室町末))
    3. ③ 丁重なさまを表わす語。ねんごろに。
      1. [初出の実例]「先是がおいとまごひとたがひの一礼こまごまと」(出典:浄瑠璃・百日曾我(1700頃)一)
    4. ④ 繊細で美しいさまを表わす語。こまやかに。
      1. [初出の実例]「髪、いろに、こまごまとうるはしう」(出典:枕草子(10C終)二〇〇)
    5. ⑤ 細かく雑多なさまを表わす語。重要でないという気持を含めていう。こまこま。
      1. [初出の実例]「母は又行李の中へ、こまごましたものを出したり入れたりし始めた」(出典:行人(1912‐13)〈夏目漱石〉兄)
    6. ⑥ 休まずせわしく働くさまを表わす語。こまめに。こまこま。
      1. [初出の実例]「コマゴマ働きながらも、少しも、労苦の色がなく」(出典:自由学校(1950)〈獅子文六〉五笑会の連中)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「物はむれらかに得たるこそよけれ。こまこまに得んとのたまふ、わろき事なり」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)九)

さい‐さい【細細】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ① こまかいさま。くわしいさま。また、念入りなさま。ことこまか。こまごま。委細。詳細。
    1. [初出の実例]「右取長明燈油盞内油少許以二一銅銭一於二霜鉢内一細々磨レ之」(出典:医心方(984)五)
    2. 「道理を申しければ、細々にきこし召て、罪なければ、御後悔有き」(出典:半井本保元(1220頃か)上)
    3. [その他の文献]〔蘇轍‐葺居詩〕
  3. ② 心のせまいさま。
    1. [初出の実例]「細人とは小人を云。細々なる者と云心也」(出典:古活字本荘子抄(1620頃)九)
  4. ③ ほっそりしたさま。軽やかな様子。〔杜甫‐宣政殿退朝晩出左掖詩〕
  5. ④ =さいさい(再再)
    1. [初出の実例]「小々の咎をばをししづめて、すこしをとす様に云て、細々に勘当すべからず」(出典:六波羅殿御家訓(13C中)五条)

細細の語誌

日本では、当初主に①の意味で用いられたが、「念入りに」の意の例の中には、文脈上「再三」の意にも解せるものがあるため、④の意味が生じたと考えられる。


こま‐こま【細細】

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙
    1. ① =こまごま(細細)[ 一 ]⑤
      1. [初出の実例]「窓下を通る屑屋を呼んで、コマコマした道具をお求めになった者で」(出典:落語・茶碗屋敷(1891)〈三代目春風亭柳枝〉)
    2. ② =こまごま(細細)[ 一 ]⑥
      1. [初出の実例]「そのくせマメにコマコマと立ち働いて」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の家)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 こなごなであるさま。細かくきれぎれにするさま。
    1. [初出の実例]「マアどうしたんだへ此様(こんな)に細々(コマコマ)に切てしまってさ」(出典:西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一三)

ほそ‐ぼそ【細細】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. ① 非常に細いさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「霞形は池のおもてを見渡せば、〈略〉ふたかさね三かさねにもいれちがへて、ほそぼそとここかしこたぎれ渡り見ゆべきなり」(出典:作庭記(1040頃か))
  3. ② 物がかろうじてつながっているさま、また、かろうじてその状態が続いているさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「折があったらお前に逢ひたい一心で、細々(ホソボソ)命を繋いで居るもの」(出典:琵琶伝(1896)〈泉鏡花〉二)

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普及版 字通 「細細」の読み・字形・画数・意味

【細細】さいさい

こまやか。ささやかなさま。唐・杜甫〔厳公の宅にて同じく竹を詠ず〕詩 雨に洗はれて娟娟(けんけん)として淨(きよ)く 風に吹かれて細細として香し

字通「細」の項目を見る。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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