鹿島(読み)カシマ

デジタル大辞泉 「鹿島」の意味・読み・例文・類語

かしま【鹿島】

佐賀県南部の市。有明海に臨む。ノリ養殖やミカン栽培が盛ん。もと鍋島氏支藩の城下町。祐徳稲荷ゆうとくいなり神社鳥居前町。人口3.1万(2010)。
茨城県鹿嶋市の地名。→鹿嶋かしま

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精選版 日本国語大辞典 「鹿島」の意味・読み・例文・類語

かしま【鹿島・鹿嶋】

  1. [ 1 ]
    1. [ 一 ] ( 鹿島 ) 佐賀県南部、有明海に臨む地名。鍋島支藩二万石の城下町として発展。日本三大稲荷の一つ祐徳稲荷神社がある。昭和二九年(一九五四)市制。
    2. [ 二 ] ( 鹿嶋 ) 茨城県南東部、鹿島灘に面する地名。鹿島神宮の門前町。水郷筑波国定公園の一中心。現在は臨海工業地帯として有名。平成七年(一九九五)市制。
    3. [ 三 ] ( 鹿島 ) 茨城県南東部の郡。鹿島灘沿岸一帯を占めたが、旧郡域内に[ 二 ]が成立。
    4. [ 四 ] ( 鹿島 ) 石川県北部の郡。能登半島の基部東側を広く占めたが、大半が七尾市域となる。古くは能登郡と称した。
    5. [ 五 ] ( 鹿島 ) 「かしまじんぐう(鹿島神宮)」の略。
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 鹿島 ) 鹿島信仰の村々で、藁(わら)などで作り、村境に立てるなどした人形。

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日本歴史地名大系 「鹿島」の解説

鹿島
かしま

大聖寺だいしようじ川河口にあり、同川と福井県北潟きたがた湖を区切る陸繋島で、東側で加賀市吉崎よしざき町と結ばれている。北潟湖を隔てて対岸は福井県金津かなづ吉崎よしさき。加島とも書く。古く大聖寺川河口は東の永井ながい町付近まで海が入込んでたけの浦とよばれていた。しかし川砂の堆積や開発による埋立で陸地化し、延享―明和(一七四四―七二)頃には吉崎から鹿島に通ずる鹿島新道が完成した(天保八年「江沼郡変地帳仕立」加賀市史料)

「反古裏書」に蓮如の四男蓮誓が越中土山どやま(現富山県福光町)の坊(勝興寺)に招かれる以前「加州加島」にいたとある。


鹿島
かしま

[現在地名]佐賀町佐賀

佐賀浦に浮ぶ小島で、全島古木が繁茂し美観を呈する。太古は佐賀浦東端のしろはなから地続きであったという。島の頂には鹿島神社が鎮座し、武甕槌命を祀る。常陸の鹿島神宮から勧請したといい、佐賀浦漁民の崇敬あつく、旧暦三月三日の祭礼はよく知られている。安永七年(一七七八)の「西浦廻見日記」に「浦の向ふに加島といふ小島あり、此島に熊野三所の社有、棟札に尾州小池四郎右衛門と有、むかし此者こゝに来りて鯨を突けるよし、其時に熊野を勧請せしとミゆ、其時は突鯨にて網かけたるよし、其跡をこゝの郷士坂本常七か先祖願ひて突遣ると云」とあり、神社を熊野としている。


鹿島
かしま

[現在地名]南部町埴田

埴田はねたの海岸より西方約一キロの海上に浮ぶ周囲四キロ余の小島。現在埴田に鎮座する鹿島神社の旧社地で、神聖視されてきたため亜熱帯植物群が繁茂する。大宝元年(七〇一)一〇月文武天皇らが紀伊国に行幸した時の歌に「鹿島」の名がみえ、海人の釣するのをみたことが詠われる(「万葉集」巻九)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鹿島」の意味・わかりやすい解説

鹿島(市)
かしま

佐賀県南西部、有明(ありあけ)海に臨む市。1954年(昭和29)鹿島町、浜町と鹿島村、能古見(のごみ)村、古枝(ふるえだ)村の5か町村が合併して市制施行。1955年七浦(ななうら)村の大部を編入。JR長崎本線が通じ、国道207号、444号、498号が走る。鹿島の名は『延喜式(えんぎしき)』の「肥前国鹿嶋馬牧(ひぜんのくにかしまのうままき)」の記にみる。北部は塩田川、鹿島川などの下流低地や干拓地。その南方背後には、長崎県境の経ヶ岳(きょうがたけ)(1076メートル)を最高峰とする多良岳(たらだけ)火山群があり、放射状河谷などの発達する山間、山麓(さんろく)部が広がる。その山麓が海岸に迫る七浦地区では、JR線が海岸線に沿って走る。佐賀藩鍋島(なべしま)氏の支藩、鹿島鍋島氏2万石の本拠地。その館(やかた)は、文化(ぶんか)年間(1804~1818)、北鹿島常広(つねひろ)(古城(ふるしろ))の低地から、水害を避けて鹿島高津原(たかつばる)(城内)の低丘陵末端台地に移った。この付近が明治以後も藤津郡の中心地となり、市街地の発達をみた。

 山間、山麓部では、近年、国営多良岳開拓建設事業によるミカン園の造成、多良岳横断林道の開設などが進み、前面の有明海ではノリ養殖などが行われている。製造業は零細な農林水産加工が多いが、薬品、窯業、船舶部品関係の工場なども立地する。祐徳稲荷神社(ゆうとくいなりじんじゃ)は日本三大稲荷の一つで、広く遠近の信仰を集める。国指定重要文化財の蓮厳院(れんごんいん)仏像をはじめ、サクラの名所旭ヶ丘(あさひがおか)公園付近の県指定重要文化財の鹿島城大手門・赤門のほか、文化財、史跡に富む。音成(おとなし)、母ヶ浦(ほうがうら)の面浮立(めんぶりゅう)は県指定重要無形民俗文化財。酒造業の目だつ浜地区は、えびす祭りの「鮒市(ふないち)」でも知られる。浜中町八本木宿と浜庄津町浜金屋町の両地区は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。面積112.12平方キロメートル、人口2万7892(2020)。

[川崎 茂]

『『鹿島市史』上中下(1974・鹿島市)』『『鹿島市五十年のあゆみ 市制50周年記念誌』(2004・鹿島市)』



鹿島(石川県)
かしま

石川県北部、鹿島郡にあった旧町名(鹿島町(まち))。現在は鹿島郡中能登(なかのと)町の南東部を占める地域。1955年(昭和30)越路(こしじ)町と滝尾(たきお)、久江(くえ)、御祖(みおや)村が合併して改称。2005年(平成17)鹿島町は鹿島郡鳥屋(とりや)町、鹿西(ろくせい)町と合併し、中能登町となった。JR七尾線(ななおせん)、国道159号が通じる。邑知(おうち)潟地溝帯と宝達(ほうだつ)丘陵とにまたがり、東は富山県に接する。石動山(せきどうさん)(国指定史跡)には伊須流岐比古神社(いするぎひこじんじゃ)と天平寺(てんぴょうじ)とがあり、能登修験(のとしゅげん)の中心で、古代、中世に栄えた。いまは能登半島国定公園に属し、ハイキングコースになっている。米作、合成繊維織物が主産業で、隣接の七尾市への通勤者も多い。北陸最大の円墳小田中親王(しんのう)塚がある。

[矢ヶ崎孝雄]

『『石川県鹿島町史 資料篇』(1966・鹿島町)』『『鹿島町史』全4巻(1982~1986・鹿島町)』



鹿島(島根県)
かしま

島根県北東部、八束郡(やつかぐん)にあった旧町名(鹿島町(ちょう))。現在は松江市の北部を占める地域。島根半島のほぼ中央部にある。旧鹿島町は、1956年(昭和31)恵曇(えとも)町と御津(みつ)、講武(こうぶ)、佐太(さだ)の3村が合併して成立。2005年(平成17)松江市と合併した。恵曇と御津地区は日本海に臨み、漁業を主体とし、松江市街地へ出かける鮮魚行商人も多い。缶詰などの水産加工業も行われる。多久(たく)川と佐陀(さだ)川(江戸時代開削の運河)流域は、佐太講武貝塚(国史跡)でも立証されるように古くからの農耕地帯で、古代条里制も施行された。現在も水田中心の農業が主。佐太神社はかつては出雲(いずも)大社と並ぶ古社で、国指定重要文化財の建造物や兜(かぶと)、重要無形民俗文化財の佐陀神能がある。神社近くには鹿島歴史民俗資料館がある。古浦(こうら)に海水浴場、輪谷(わだに)湾には中国電力の原子力発電所がある。

[小松 聰]

『『鹿島町誌』(1962・鹿島町)』『勝田勝年編『鹿島町史料』(1976・鹿島町)』



鹿島(茨城県)
かしま

茨城県南東部、鹿島郡にあった旧町(鹿島町(まち))。現在は鹿嶋市の南部を占める一地区。1889年(明治22)町制施行。1954年(昭和29)高松、豊津(とよつ)、豊郷(とよさと)、波野(なみの)の4村と合併。1995年(平成7)大野村(おおのむら)を編入して鹿嶋町と名称変更、市制施行して鹿嶋市となる。東側は鹿島灘(なだ)、西側は北浦に面し、北半部は標高40メートルの鹿島台地、南半部は低平な鹿島砂丘をなし、海洋性の温暖な気候をもつ。JR鹿島線、鹿島臨海鉄道、国道51号、124号が通じる。中心の宮中(きゅうちゅう)地区には、創建の古い鹿島神宮がある。皇室、武将、庶民の信仰を集め、鳥居前町が発達した。中世には源頼朝(よりとも)の保護が厚く、常陸大掾(ひたちだいじょう)氏の一族鹿島氏が鎌倉幕府の御家人(ごけにん)となりこの地を支配、近世は観光と信仰で繁栄した。しかし農漁業は振るわなかった。1960年以来鹿島開発の計画が進み、掘込み式の鹿島港の完成と世界最大級の高炉をもつ住友金属工業(現、日本製鉄)の製鉄所などができ、5064億円(1996)の製造品出荷額をもつ臨海工業地帯となった。海岸寄りの平井地区に情報通信研究機構(NICT)鹿島宇宙技術センターがある。水郷筑波(すいごうつくば)国定公園に含まれる。

[櫻井明俊]

『『鹿島町史』全3巻(1972~1981・鹿島町)』


鹿島(鹿児島県)
かしま

鹿児島県薩摩郡(さつまぐん)にあった旧村名(鹿島村(むら))。現在は薩摩川内(せんだい)市の西部を占める一地区。2004年(平成16)川内市、樋脇(ひわき)町、入来(いりき)町、東郷(とうごう)町、祁答院(けどういん)町、里(さと)村、上甑(かみこしき)村、下甑(しもこしき)村と合併、薩摩川内市となる。旧村域は、東シナ海上に浮かぶ甑島(こしきじま)列島の下甑島の北部を占める。名称は北部にある鹿島神社による。本土の串木野(くしきの)港から定期航路がある。平地が少なく、とくに西海岸は断崖(だんがい)をなし、奇岩、洞窟(どうくつ)が多い。産業は沿岸漁業主体の水産業と観光である。鹿島断崖のなかの藺落浦(いおとしうら)はウミネコの繁殖南限地として有名であり、また、サンゴ礁の発達もみられる。

[田島康弘]


鹿島(愛媛県松山市)
かしま

愛媛県松山市北部、北条(ほうじょう)港の西400メートルの海上にある小島。周囲1.5キロメートルの小島に標高114メートルの山があり、平地は少ない。新第三紀中新世の古い火山が硬い安山岩類の岩石を取り残し、侵食されて山地となったもので、底部は花崗(かこう)岩である。暖地性常緑照葉樹の原生林が繁茂し、野生ジカ(県指定天然記念物)が生息する。島を一周する遊歩道があり、鹿島神社、博物展示館、海水浴場などもある。鹿島神社の祭礼で催される「鹿島の櫂練り(かいねり)」は県指定無形民俗文化財。北条港から渡船がでる。

[深石一夫]



鹿島(愛媛県南宇和郡)
かしま

愛媛県南西部、宇和海にある小島。南宇和郡愛南(あいなん)町に属する。周囲6キロメートル、面積1.3平方キロメートル。足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園に含まれ、宇和海に広がるリアス海岸、多島海の景観美を代表する。白亜紀の砂岩、頁岩(けつがん)が互層をなし、東西の走向をもつので、これに沿う海食洞(鹿島の穴(うど))がある。サルやシカが生息し、藩政時代には狩猟場であった。自然環境がよく保存され、島の周囲は宇和海海域公園の指定を受けている。サンゴ礁、熱帯魚などがみられ、海中展望船による海底探索やスキューバダイビングが楽しめ、海水浴場やキャンプ場もある。1974年(昭和49)以降無人島化。西海半島の船越(ふなこし)、中泊(なかどまり)から夏季に定期船がある。

[深石一夫]


鹿島(福島県)
かしま

福島県浜通り北部、相馬郡(そうまぐん)にあった旧町名(鹿島町(まち))。現在は南相馬市鹿島区で、市の北部を占める地域。西は阿武隈(あぶくま)高地、東は太平洋に面する。旧鹿島町は、1898年(明治31)町制施行。1954年(昭和29)八沢(やざわ)、上真野(かみまの)、真野の3村と合併。2006年(平成18)原町(はらまち)市、小高(おだか)町と合併して南相馬市となった。JR常磐(じょうばん)線、国道6号(陸前浜街道)が通じ、中心の鹿島は浜街道の宿場町として発達。北部を東流する真野川南岸の真野古墳群(国史跡)のほか古墳時代の遺跡が多い。産業は米作中心の農業で、八沢浦干拓地は明治から昭和にかけて干拓された水田。ほかに畜産や漁業も行われる。県指定重要無形民俗文化財に日吉神社のお浜下りと手踊がある。

[原田 榮]

『『鹿島町誌』(1965・鹿島町)』


鹿島(広島県)
かしま

広島県南西部、倉橋島の南にある島。呉(くれ)市に属す。面積2.64平方キロメートル、人口455(2000)。広島県ではもっとも隔絶した島であったが、1977年(昭和52)倉橋島鹿老渡(かろうと)との間に340メートルの鹿島大橋が架設され、音戸(おんど)大橋を経由して本土と陸続きとなった。島民の大半は沿岸漁業や沖合漁業に従事する瀬戸内の典型的な漁村であるが、島の西側の斜面には段々畑がみられる。

[北川建次]


鹿島(鹿島建設)
かじま

大手建設業、鹿島建設の通称。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「鹿島」の意味・わかりやすい解説

鹿島[町]【かしま】

島根県北東部,八束(やつか)郡の旧町。島根半島のほぼ中央で,主集落は日本海岸の恵曇(えとも)。バスによる鮮魚行商,水産加工が盛ん。御津(みつ)ではイワシ舟引網漁がみられる。米作,製茶も行う。1974年,島根原子力発電所が完成した。古浦(こうら)は海水浴場。佐太(さだ)神社がある。2005年3月八束郡島根町,美保関町,玉湯町,宍道町,八束町,八雲村と松江市へ編入。29.04km2。8403人(2003)。

鹿島[町]【かしま】

石川県鹿島郡,能登半島基部にある旧町。邑知(おうち)潟低地帯北東の主集落旧越路町は七尾東街道の宿場町として発達,絹・人絹織物工業が盛ん。米などを産する。東部の石動(せきどう)/(いするぎ)山にあった天平寺はかつて300余の僧坊をもち,僧兵と上杉謙信の戦いで有名。2005年3月鹿島郡鳥屋町,鹿西町と合併し町制,中能登町となる。47.58km2。9060人(2003)。

鹿島[町]【かしま】

福島県北東部,浜通り北部の相馬郡の旧町。中心の鹿島は陸前浜街道の旧宿駅で常磐線に沿う。真野川下流域は水田が開け,河口の烏崎(からすざき)は漁村。特産品にナシがある。2006年1月,原町市,相馬郡小高町と合併し市制,南相馬市となる。108.06km2。1万2682人(2003)。

鹿島[発電所]【かしま】

茨城県神栖市にある,東京電力の原油・重油を燃料とする火力発電所。1971年稼動開始。主要6基の発電設備により最大出力440万kW(2010年現在)の能力を有する。鹿島臨海工業地帯にはこのほか,住友金属工業の発電所や鹿島共同火力の発電所が立地。

鹿島[市]【かしま】

佐賀県南部の市。1954年市制。有明海岸に平野があるが,大部分は多良岳に続く山地。中心市街は鍋島支藩の城下町として発達,長崎本線が通じる。平野と近世以来の干拓地で米を多産,ミカン,茶,木材,養殖のノリ,カキも産し,農産物加工も盛ん。薬品,陶磁器製造などがある。祐徳稲荷神社がある。112.12km2。3万720人(2010)。

鹿島[町]【かしま】

茨城県南東部,鹿島灘に臨む旧町。1995年大野村と合体,名称変更,市制,鹿嶋市となる。

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改訂新版 世界大百科事典 「鹿島」の意味・わかりやすい解説

鹿島[市] (かしま)

佐賀県南西部,有明海に面する市。1954年鹿島町,浜町,鹿島村,能古見村,古枝村が合体,人口3万0720(2010)。市域は,南方の長崎県境にある多良岳山系から北東の有明海に向けて放射状に流出する小河川の流域,塩田川,鹿島川の下流低地や干拓地に広がる。江戸時代は,佐賀藩の支藩鹿島藩鍋島氏2万石の本拠地であった。その城は,1807年(文化4)鹿島川北側の常広の低地から塩田川の水害を避けて,鹿島川南側の高津原(たかつばる)の低丘陵末端旭ヶ岡(城内)に移され,今日の中心市街地形成の端緒を開いた。海岸を走る長崎本線背後の山麓地帯にはミカン園が広がり,前面の有明海ではノリ養殖が行われる。製薬・製陶などの各種企業も立地する。平安末期の開創と伝えられる蓮厳(れんごん)院,農・商工・漁業神として広く信仰を集める祐徳稲荷神社があり,音成では面浮立(めんぶりゆう)(県無形民俗文化財)が行われる。浜町のえびす祭と鮒市,有明海の沖ノ島参り,郷土民芸の能古見人形なども知られる。ムツゴロウなど生息する有明海辺には干潟公園などがある。
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鹿島(鹿児島) (かしま)


鹿島(福島) (かしま)


鹿島(石川) (かしま)


鹿島(島根) (かしま)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鹿島」の意味・わかりやすい解説

鹿島
かしま

島根県北東部,松江市北西部の旧町域。島根半島中央部にあり,日本海に臨む。1956年恵曇町と御津村,講武村,佐太村の 3村が合体して成立。2005年松江市,島根町,美保関町,八雲村,玉湯町,宍道町,八束町の 7市町村と合体して松江市となった。恵曇,御津は県下有数の漁港で水産業の中心地。缶詰,かまぼこなどの水産加工業が盛ん。講武は茶の産地で製茶工場もある。佐太には旧暦 10月の神在月に全国の神々の宿泊所となる佐太神社があり,数多くの国指定重要文化財を社宝にもつ。同神社で行なわれる佐陀神能は国の重要無形民俗文化財で,2011年世界無形遺産に登録された。国指定史跡の佐太・講武貝塚は有名。海岸には中国電力の島根原子力発電所がある。一部は大山隠岐国立公園に属する。

鹿島
かしま

石川県,能登半島基部の宝達丘陵 (石動山系) と邑知潟平野中央部にかけてある中能登町東南部の旧町域。 1955年越路 (こしじ) 町と滝尾村,久江村,御祖村の3村が合体して鹿島町が発足。町名は鹿島郡の中心であることに由来。 2005年鳥屋町,鹿西町と合体して中能登町となった。中心地区の井田は,公共施設が集中している。平野部では米作が行なわれるほか,畑作も盛ん。古くから機業が盛んで,合繊織物工業が発達。南西部,富山県境の碁石ヶ峰から石動山にいたる丘陵一帯は碁石ヶ峰県立自然公園に指定。石動山天平寺跡は史跡。能登半島国定公園に属する。

鹿島
かしま

鹿児島県北西部,薩摩川内市西部の旧村域。下甑島北端に位置する。 1949年下甑村から分離して成立。 2004年川内市,樋脇町,入来町,東郷町,祁答院町,村,上甑村,下甑村と合体して薩摩川内市となった。主産業は漁業で,定置網や一本釣りが行なわれ,鹿児島漁港を基地としてアジ,タイ,エビなどの水揚げがある。特産にカノコユリがある。甑島県立自然公園に属する。

鹿島
かしま

福島県北東部,南相馬市北部の旧町域。太平洋に面する。 1898年町制。 1954年八沢村,真野村,上真野村の3村と合体。 2006年原町市,小高町と合体して南相馬市となった。かつては陸前浜街道の宿駅として発達。干拓された八沢浦では,明治まで製塩が行なわれた。真野川の沖積地は相馬米の産地として有名。海老浜にはバラ科のマルバシャリンバイ (丸葉車輪梅) が生育。夏には海水浴客でにぎわう。真野古墳群は国の史跡に指定されている。

鹿島
かしま

(1) 初代 旧日本海軍の戦艦。 1906年イギリスで竣工。基準排水量1万 6000t,速力 18.5kn,主砲 12インチ (30cm) 砲4。ワシントン会議の結果廃棄。 (2) 2代 旧日本海軍の練習巡洋艦。 40年竣工。基準排水量 5890t,速力 18kn,主砲 14cm砲4。復員輸送に従事,のち解体。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「鹿島」の解説

鹿島

正式社名「鹿島建設株式会社」。略称「鹿島」。英文社名「KAJIMA CORPORATION」。建設業。天保11年(1840)前身の「大岩」創業。昭和5年(1930)「株式会社鹿島組」設立。同22年(1947)現在の社名に変更。本社は東京都港区元赤坂。ゼネコン大手。超高層ビル・原子力発電所など最先端分野に実績。東京証券取引所第1部・名古屋証券取引所第1部上場。証券コード1812。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

デジタル大辞泉プラス 「鹿島」の解説

鹿島〔広島県〕

広島県呉市、瀬戸内海の倉橋島南方に位置し、鹿島(かしま)大橋で同島と結ばれる島。同県最南端の有人島で、面積約2.64平方キロメートル。島南部にある石垣の段々畑は江戸時代末期から築かれたもので、「だんだんばたけのピラミッド」として第6回美しい日本のむら景観コンテストにて農林水産大臣賞を受賞している。

鹿島〔戦艦〕

日本海軍の戦艦。香取型戦艦の2番艦。準弩級戦艦。イギリスで建造され、1906年5月に竣工、同年8月に横須賀に到着。1921年の皇太子(のちの昭和天皇)の欧州訪問時には、遣欧艦隊旗艦をつとめた。ワシントン海軍軍縮条約により廃艦が決まり、1924年に解体された。

鹿島〔長崎県〕

長崎県諫早市多良見町舟津、黒崎鼻の沖にある島。大村湾に浮かぶ長崎空港の南、約3.5キロメートルに位置する。面積約0.16平方キロメートル。傾斜面を利用した小規模なミカン栽培が行われている。

鹿島〔高知県〕

高知県幡多郡黒潮町、鹿島ケ浦の入り口付近に浮かぶ無人島。佐賀港鹿島灯台がある。タブノキ、スジダイといった照葉樹林が見られ、県の自然環境保護地域に指定されている。

鹿島〔山口県〕

山口県阿武郡阿武町、鹿島湾に浮かぶ2つの無人島、男鹿島(おがしま)、女鹿島(めがしま)の総称。「夫婦島」とも呼ばれる。

鹿島〔和歌山県〕

和歌山県日高郡みなべ町、南部(みなべ)湾口に位置する無人島。鹿島神社の神域となっている。

鹿島〔道の駅〕

佐賀県鹿島市にある道の駅。国道207号に沿う。

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世界大百科事典(旧版)内の鹿島の言及

【鹿嶋[市]】より

…人口6万0667(1995)。1995年鹿島町が大野村を編入して市制,鹿嶋市となる。東は鹿島灘,西は北浦に面する。…

【北条[市]】より

…市域南部粟井地区は松山市のベッドタウン化している。北条港から約400mの海上に浮かぶ鹿(か)島は瀬戸内海国立公園に含まれる。斎灘上の安居(あい)島は江戸末期に風待港として繁栄した。…

【西海[町]】より

…人口3684(1995)。宇和海南部に突出した半島部と鹿(か)島,横島などの島嶼(とうしよ)からなる。海岸線は屈曲に富んだリアス海岸で,中央には権現山(491m)があり,全域が急傾斜地となっている。…

【天竜[市]】より

…伊那谷から天竜川をばらで川下げされた榑木はここで陸揚げされ,駿府や江戸の需要に応じてさらに下流の掛塚までいかだ流しされた。中心集落は天竜材の集散地で製材工場が集まる二俣と,かつて天竜川舟運で栄えた鹿島で,現在は西鹿島に自動車部品,精密機械などの工場が進出している。茶とシイタケが栽培されるが,とくに天竜茶は銘茶として有名。…

【甑島列島】より

…また7月中旬から8月上旬までの開花期は見事な景観を示す。 行政上,列島は北から薩摩郡里村,上甑村,鹿島村,下甑村の4ヵ村(総人口7926,1995年)に分かれるが,その地域区分は必ずしも島の区分と一致しない。里村は上甑島の東部を占め,上甑島の中央および西部と中甑島が上甑村であり,下甑島の大部分が下甑村であるが,その北部が鹿島村をつくる。…

※「鹿島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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