嚆矢(読み)コウシ

デジタル大辞泉 「嚆矢」の意味・読み・例文・類語

こう‐し〔カウ‐〕【×嚆矢】

1 《「嚆」は叫び呼ぶ意》かぶら矢。
2 《昔、中国で戦いを始めるとき、敵陣に向かって1を射たところから》物事のはじまり。最初。「二葉亭の『浮雲』をもって日本近代小説の嚆矢とする」
[類語]始め・最初・第一・一次・原初・手始め・事始め・まず・優先・一番・真っ先・初発・先頭・いの一番・トップ・始まり・起こり・元もと・発端ほったん・端緒・濫觴らんしょう・権輿けんよ・起源・根源・源・源流・本元・物種・温床・源泉・糸口・緒・とば口・取っ掛かり・手掛かり・足掛かり・道を付ける・初しょっ端ぱな・先立ち・当初・初期・初頭・始期・早期・劈頭へきとう・冒頭・出出でだし・滑り出し・初手・出端ではな・端はな・端はし・口開け・取っ付き・頭あたま・のっけ・スタート・取り敢えず・差し当たり・ひとまず・当座・序の口・皮切り・第一歩・第一声・始まる・始める・開始・幕開き・開幕・立ち上がり・口切り・最優先・何をおいても・何はさておき・何はともあれ・口火を切る・先ず以て・先さき・第一義・重要視・前半・先んずる・先立つ・先駆ける・先走る・先に立つ・先頭を切る・先行・先導・主導・誘導・率先・音頭取り・先駆・前駆・先回り・抜け駆け・リード・先決・先順位・機先を制する・イニシアチブ・プライオリティー

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精選版 日本国語大辞典 「嚆矢」の意味・読み・例文・類語

こう‐しカウ‥【嚆矢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① ( 「嚆」は、さけびよぶこと ) やじりに鏑(かぶら)を用いていて、射ると音をたてる矢。かぶら矢。鳴箭(めいせん)。
  3. ② ( 昔、中国で、戦争の初めに①を射たところから ) 物事の初め。最初。
    1. [初出の実例]「至レ今耀レ武拠レ国者、皆以二頼朝一為二嚆矢一」(出典:羅山先生文集(1662)二五・七武余論)
    2. 「是を瓦斯灯の嚆矢とす」(出典:西洋聞見録(1869‐71)〈村田文夫〉後)
    3. [その他の文献]〔荘子‐在宥〕

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故事成語を知る辞典 「嚆矢」の解説

嚆矢

何かの先がけとなるもののたとえ。

[使用例] わが国における写真の歴史を今ここに詳しく説いている暇はないが、〈略〉アメリカの船員が我が役人らを撮影し、あわせてその技術を教えたのが嚆矢であると云う[岡本綺堂*半七捕物帳|1923]

[由来] 「荘子―在ざい宥ゆう」に出て来ることばから。こざかしい知恵を振り回すことが世の中の乱れの原因だ、とする考え方から、「賢者として知られた曾そう子しや史し鰌ちゅうも、極悪人として有名な桀けつ王おうや盗とう跖せきの『嚆矢(戦いを始まるを合図として放つ、音の響く矢)』ではなかった、とだれに言えるだろうか」と嘆いています。

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