滞る(読み)トドコオル

デジタル大辞泉 「滞る」の意味・読み・例文・類語

とどこお・る〔とどこほる〕【滞る】

[動ラ五(四)]
1 物事が順調に運ばない。はかどらない。つかえる。「仕事が―・る」
2 金を支払うべき期限になっても支払わない。「家賃が三月分―・る」
3 流れがとまる。停滞する。「交通が―・る」
4 ためらう。ぐずぐずする。
「何ごとにかは―・り給はむ」〈源・賢木〉
[類語]ぐずつく・淀む・もたつく・支える・手間取る・渋滞・停滞・凝滞・結滞・沈滞・延滞・遅滞・停頓・やりにくい・しにくい・言いにくい・難しい・小難しい・しち難しい・一筋縄では行かない・なかなかでもない・苦手・気が進まない・ふてぶてしい・困難・至難・度し難い・手ごわい・てこずる・難問・難題・難関・きつい・行き悩む・言いよどむ・壁にぶつかる・壁に突き当たる・埒らちもない・膠着こうちゃく・にっちもさっちも・行き詰まる・いたちごっこ・もたもた・暗礁に乗り上げる・紆余うよ曲折・難渋・曲折・頓挫・しち面倒・しち面倒臭い・煩雑・ややこしい・もがく・面倒・やっかい・苦慮・悪戦苦闘・難行苦行・難航・試行錯誤・あがく・苦戦・難物・荊棘けいきょく・あぐねる・デッドロック・窮する・阻害・不自由・ままならぬ・不如意・立ちはだかる・立ち往生・足踏み・多事多難・もつれる・手が込む・手詰まり・とちる・四苦八苦・暗中模索・逆風・水をさす

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精選版 日本国語大辞典 「滞る」の意味・読み・例文・類語

とどこお・るとどこほる【滞】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. ① 途中でつかえて、先へ行かなくなる。停滞する。つかえる。よどむ。
    1. [初出の実例]「ことどひすれば 群鳥(むらとり)の 出でたちかてに 等騰己保里(トドコホリ) かへり見しつつ いや遠に 国を来離れ」(出典:万葉集(8C後)二〇・四三九八)
  3. ② こりかたまる。むすぼる。集まる。こる。
    1. [初出の実例]「重濁(かさなりにこ)れるものは淹滞(トトコホリ)て地(つち)と為(な)るに及むで」(出典:日本書紀(720)神代上(兼方本訓))
  4. ③ からみついて、動く邪魔になる。
    1. [初出の実例]「衣手に取り等騰己保里(トドコホリ)泣く児にもまされる吾を置きていかにせむ」(出典:万葉集(8C後)四・四九二)
  5. ④ 差し支えがあり、物事のなりゆきが順調でなくなる。
    1. [初出の実例]「意に随ひて成就して礙滞(トトコホル)こと無からむと欲(おも)はむ者(い)は」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)八)
  6. ⑤ 自制して、心のままにふるまうことをさける。ためらう。ぐずぐずする。躊躇する。
    1. [初出の実例]「これは何事にかはとどこほり給はむ、ゆくゆくと宮にもうれへ聞え給ふ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)
  7. ⑥ 流れているものがとまる。
    1. [初出の実例]「おしのごひまぎらはし給ふとおぼす涙の、やがてとどこほらずふりおつれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蜻蛉)
  8. ⑦ 定期的に納めるべき金品が、未納のままたまる。順調に返済や納付が行なわれなくなる。
    1. [初出の実例]「ととこほる時もあらじな近江なるおものの浜のあまのひつぎは」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)神楽歌・六〇八)
  9. ⑧ 和歌で「とどこほる」に「氷る」をかけていう。すらすらと氷がとけて行かなくなる。
    1. [初出の実例]「谷深みやましたかげにゆく水はとくるもいさやとどこほりつつ」(出典:斎宮女御集(985頃か))

とどこ・る【滞】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 =とどこおる(滞)〔字鏡集(1245)〕
    1. [初出の実例]「小笠原上洛の路に滞(トトコッ)て、不慮に両度の合戦を致し」(出典:太平記(14C後)一七)

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