改訂新版 世界大百科事典 「挙(揚)句」の意味・わかりやすい解説 挙(揚)句 (あげく) 連歌俳諧用語。連句一巻の最終句をいう。連句は五七五の長句と七七の短句を交互によみ続けるが,最終句は短句である。一巻の成就をよろこび,祝言の心をこめて,かるがるとよむのが通例。規則により,前句から続けて春季の句になる。主客と亭主はこれをよまず,一座の記録係である執筆(しゆひつ)がよんでいない場合は,これを勤める。最後の一句になって付けあぐんでは興がさめるので,前の句に少々なじまずとも,あっさり付けるのがよく,あらかじめ用意しておくこともあった。〈あげくの果て〉〈……のあげく〉の慣用句は,これから生じた。→歌仙執筆者:白石 悌三 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報