漸と(読み)ヤット

デジタル大辞泉 「漸と」の意味・読み・例文・類語

やっ‐と【▽漸と】

[副]
1 長い時間や労力を費やして実現・成立するさま。ようやく。「苦心のすえ漸と勝った試合」
2 足りてはいるが、余裕のないさま。かろうじて。「家族を漸と養えるだけの給料」
[類語]えんやらやっと・やっとのことで・どうにかこうにか・ようやく・何とか・どうにか・かろうじて・からくも・危うく・すんでのところで・やっとこさ・間一髪・危なく・すんでのこと・あわや・九死に一生を得る・すれすれ・ようよう・ようやっと・どうかこうか・かつがつ・どうやらこうやら・曲がりなりにも・まあ・まあまあ・よっぽど・かなり・なかなか・わりあい・わりかた・わりかし・割に・比較的・まずまず・かすかす・どうやら・なんとかかんとか・そこそこ・それなり・増し・次善・可・セカンドベスト・ベター・及第・無難・ほどほど・捨てたものではない・満更まんざらでもない・まだしも・まだ・未いまだし・未いまだ・不徹底・不十分・及ばずながら・不全・不完全・どうなりこうなり・一応・急場しのぎ・当座しのぎ・一時しのぎ・その場しのぎ・最早もはや・畢竟ひっきょう・結局・やはり・所詮・どの道・いずれにしても・結句・遂に・とどのつまり・詰まるところ・帰するところ・詮ずるところ・要するに・いずれ・どうせ・つまり・とうとう・いよいよ・挙げ句・挙げ句の果て・差し詰め・究竟きゅうきょう・果ては・何と言っても・どっち道・とにかく・何しろ・何せ・何分なにぶん・何分なにぶんにも・なんにせよ・ともかく・ともかくも・ともあれ・とまれ・とにもかくにも・それはともあれ・遅かれ早かれ・善かれ悪しかれ・すんでに・ほとんど・遅ればせ・思い通り・やっとこせ・やっとこ・からがら・命からがら・心ならず・一杯一杯・精一杯・たかだか・せめて・せめても・首の皮一枚・ぎりぎり・ほうほうの体てい・滑り込み・漕ぎ着ける・冷や汗をかく・危機一髪・きわどい・薄氷を履ふむ・サバイバル・虎口を脱する・やれやれ・命冥加・一髪・一髪千鈞せんきんを引く・とりあえず・ひとまず・間に合わせる・何はさておき・何はともあれ・差し当たり・まんまと

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精選版 日本国語大辞典 「漸と」の意味・読み・例文・類語

やっ‐と【漸と】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「ようよう」と同語源か ) 何らかの制約や困難があったために成立しがたかった行為・状態が、どうにか成り立つさまを表わす語。→ようやく・ようよう。
  2. (イ) 長い時間や多くの労力を費やした末に、実現、成立するさまを表わす。
    1. [初出の実例]「さてもやっとの御のぼり候て、たうとき所々へも御まいり候」(出典:金沢文庫古文書‐(年月未詳)(鎌倉後)金沢貞顕書状(一・四七四))
  3. (ロ) 力や程度に余裕がなく、かろうじて実現、成立するさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「いづくへか後は沙汰なき甥坊主〈里圃〉 やっと聞出す京の道づれ〈馬莧〉」(出典:続猿蓑(1698)上)
    2. 「途切々々に辛(ヤッ)と云った」(出典:魔風恋風(1903)〈小杉天外〉前)

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