漸と(読み)ヤット

  • ▽漸と

デジタル大辞泉の解説

[副]
長い時間や労力を費やして実現・成立するさま。ようやく。「苦心のすえ漸と勝った試合」
足りてはいるが、余裕のないさま。かろうじて。「家族を漸と養えるだけの給料

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘副〙 (「ようよう」と同語源か) 何らかの制約や困難があったために成立しがたかった行為・状態が、どうにか成り立つさまを表わす語。→ようやくようよう
(イ) 長い時間や多くの労力を費やした末に、実現、成立するさまを表わす。
※金沢文庫古文書‐(年月未詳)(鎌倉後)金沢貞顕書状(一・四七四)「さてもやっとの御のぼり候て、たうとき所々へも御まいり候」
(ロ) 力や程度に余裕がなく、かろうじて実現、成立するさまを表わす語。
※続猿蓑(1698)上「いづくへか後は沙汰なき甥坊主〈里圃〉 やっと聞出す京の道づれ〈馬莧〉」
※魔風恋風(1903)〈小杉天外〉前「途切々々に辛(ヤッ)と云った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android