正法寺(新潟県)(読み)しょうぼうじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「正法寺(新潟県)」の意味・わかりやすい解説

正法寺(新潟県)
しょうぼうじ

新潟県佐渡(さど)市泉にある曹洞(そうとう)宗の寺。1324年(正中1)地頭(じとう)本間兵衛相共が開創したと伝える。世阿弥元清(ぜあみもときよ)ゆかりの寺で、境内に世阿弥腰掛の石がある。世阿弥は足利義政(あしかがよしまさ)の勘気に触れて1434年(永享6)佐渡へ流され、6年間この寺にいたが、その間、謡曲の想を練り、謡曲『檀風(だんぷう)』をつくったという。世阿弥の遺品「雨乞(あまご)いの面」、自筆書簡、高さ60センチメートルほどの世阿弥木像が残されている。

[里道徳雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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