(読み)ケイ

デジタル大辞泉 「軽」の意味・読み・例文・類語

けい【軽〔輕〕】[漢字項目]

[音]ケイ(漢) キン(唐) キョウ(キャウ)(呉) [訓]かるい かろやか
学習漢字]3年
〈ケイ〉
目方が少ない。「軽重けいちょう軽量軽工業
重苦しくない。かろやか。「軽快軽妙軽音楽
程度が小さい。「軽症軽食軽震軽微軽犯罪軽労働
かるがるしい。「軽率軽薄
かろんじる。見さげる。「軽視軽侮軽蔑けいべつ
〈かる(がる)〉「軽石軽業気軽手軽身軽
[名のり]かる・とし
[難読]軽衫カルサン剽軽ひょうきん

けい【軽】

軽自動車」の略。
(他の語の上について)
㋐一般的なものより軽いことを表す。「金属」「機関銃」
㋑程度が軽いことを表す。また、簡便・気軽であることを表す。「過失」「演劇」

かる【軽】

奈良県橿原かしはら大軽おおかる付近の古地名。古代には交通の要地で軽のいちがあった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「軽」の意味・読み・例文・類語

かる【軽】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 袋入りまたは俵入りの穀類の中身が正確な量目よりも減っていること。海運業者仲間の語で、減量の大きなものを大軽、小さなものを小軽という。
  3. 漢語や国語のアクセントを示す四声説で、その声調の中で高く始まる音を示す語。「平の軽」「入の軽」などという。
    1. [初出の実例]「・ヨ 上声のかる〈略〉+‥ 入声のかる」(出典:わらんべ草(1660)二)
  4. かるがも(軽鴨)」の略。
    1. [初出の実例]「黒鴨子 仙覚万葉抄云、黒鴨一名かると云は、鴨の類也」(出典:俳諧・滑稽雑談(1713)五月)

かる【軽】

  1. 奈良県橿原市大軽付近、畝傍山の南麓一帯をいった。懿徳(いとく)・孝元・応神の三天皇が都を置いた所とされる。
    1. [初出の実例]「大倭日子鉏友命(おほやまとひこすきとものみこと)(かる)の境岡宮に坐しまして、天の下治らしめしき」(出典:古事記(712)中)

かろび【軽】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かろぶ(軽)」の連用形名詞化 ) 身軽なこと。
    1. [初出の実例]「蟻(あり)は、いとにくけれど、かろびいみじうて、水の上などを、ただあゆみにあゆみありくこそをかしけれ」(出典:枕草子(10C終)四三)

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普及版 字通 「軽」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

(旧字)輕
14画

[字音] ケイ・キョウ(キャウ)
[字訓] かるい・はやい・いやしい

[説文解字]

[字形] 形声
旧字は輕に作り、(けい)声。〔説文十四上に「輕車なり」とあり、〔後漢書、輿服志上〕に「古の戰車なり」とあって、軽鋭の車をいう。軍需品輸送に用いるものは輜重(しちよう)。のち軽重・軽快・軽浅の意となった。

[訓義]
1. 軽車、戦車
2. 軽装の車、かるい。
3. はやい。
4. 軽便、てがる、やさしい、容易。
5. 少ない、いやしい、ひくい。
6. かるがるしい、かろんずる、あなどる。

[古辞書の訓]
名義抄〕輕 カロシ・カルシ・カロカロシ・カルカルシ・アナヅル・ワワシ・イヤシウス・イルガセ

[熟語]
軽埃・軽靄・軽安・軽易・軽陰・軽雨・軽雲軽盈・軽鋭・軽煙・軽舸・軽霞・軽快・軽黠・軽猾・軽寒・軽簡・軽艦・軽・軽騎・軽・軽綺・軽機・軽羈・軽裘・軽挙・軽虚・軽狂・軽軽彊・軽・軽衾・軽・軽刑・軽勁・軽軽・軽・軽鷁・軽健・軽軒・軽・軽減・軽巧・軽狡・軽傲・軽忽・軽罪・軽策・軽肆・軽使・軽恣・軽駛・軽・軽疾・軽車・軽紗・軽・軽弱・軽舟・軽雋・軽少・軽捷・軽妝・軽辱・軽心・軽袗・軽進・軽迅・軽塵・軽捶・軽世・軽生・軽省・軽齎・軽・軽賤・軽装・軽躁・軽俗・軽率・軽卒・軽惰・軽体・軽諾・軽脱・軽煖・軽暖・軽窕・軽佻・軽重・軽艇・軽典・軽恬・軽・軽・軽波・軽薄・軽帆・軽肥・軽鄙・軽微・軽靡・軽・軽剽・軽・軽浮・軽侮・軽・軽風・軽兵軽蔑・軽便・軽・軽歩・軽慢・軽妙・軽民軽霧・軽約軽輿・軽容軽翼軽羅軽雷・軽瀾軽利軽略軽慮・軽呂・軽・軽軽輦・軽露・軽
[下接語]
衣軽・烟軽・減軽・好軽・身軽・軽・剽軽・貌軽

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「軽」の解説

かる

?-? 江戸時代前期の女性。
赤穂四十七士の首領大石良雄が京都山科(やましな)に閑居したときの愛妾(あいしょう)。元禄(げんろく)15年(1702)大石が吉良邸討ち入りのため江戸へむかう朝,自害したとも,のち大石の娘を生んだともいわれる。山城(京都府)出身。名は「かや」とも。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【畝傍山】より

…神武・安寧・懿徳(いとく)天皇の山陵も畝傍山の麓に所在すると伝承されていた。畝傍山の麓および南接する軽(かる)の地は,蘇我氏の本拠地の一つであり,畝傍家や石川宅,槻曲家(つきくまのいえ)等が所在していた。現在,西麓にある畝傍山口神社はかつて山頂にあった。…

※「軽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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