絶対(読み)ゼッタイ

デジタル大辞泉 「絶対」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐たい【絶対】

[名・形動]
1 他に比較するものや対立するものがないこと。また、そのさま。「絶対の真理」「絶対な(の)存在」「絶対君主」
2 他の何ものにも制約・制限されないこと。また、そのさま。「絶対な(の)権力」
3 ⇒絶対者
4 (副詞的に用いる)
㋐どうしても。何がどうあっても。「絶対に行く」「絶対合格する」
㋑(あとに打消しの語を伴って)決して。「絶対に負けない」「絶対許さない」「絶対反対」
[類語](1)至高・至上・唯一無二/(2)不可侵・完全無欠/(4㋐)強いて・敢えて・むりやり・努めて・できるだけ・極力・なるたけ・なるべく・可及的・必ず・きっと・是非・何としても・どうしても・何が何でも・是が非でも・押して・たって・どうぞ・どうか・くれぐれも・願わくは・なにとぞ・なんとか・まげて・ひとつ・必ずや・必然・必定・必死・不可避・誓って・てっきり・違いない・はず・決まって・すなわち・否が応でも・否でも応でも・否いやでも・否いやとも・是非とも・平に・とくと・とっくり・重ね重ね・無理・無理算段・無理無体・無理押し・無理強じい・強制的・強引・強気・強行・独断・独断的・理不尽・強硬・頑強・問答無用・強要・力尽く・力任せ・腕尽く・ごり押し・断固・一刀両断・横柄・威圧的・否応無し・頑として・横紙破り・横紙を破る・有無を言わせず・腕力に訴える・横車を押す・押し付けがましい・ねじ伏せる・首に縄を付ける・遠慮会釈もない・無ぶ遠慮・高圧的・高飛車・頭ごなし・押し通す・押し付ける・一方的・豪腕/(4㋑)決して・断じて・金輪際こんりんざい・ゆめ・ゆめゆめ

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精選版 日本国語大辞典 「絶対」の意味・読み・例文・類語

ぜっ‐たい【絶対】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ① なにものにも制限拘束されないで、それ自体として存在すること。何の条件にもよらずにあること。また、そのさま。哲学的な意味では、いっさいの条件を超越してそれ自体で存在する完全な独立的実在をいう。相対に対していう語。
    1. [初出の実例]「Absolute 絶対」(出典:哲学字彙(1881))
    2. 「意志が有るから、無は絶待(ゼッタイ)の無でなくて相待の無である」(出典:妄想(1911)〈森鴎外〉)
  3. ② ( 単独、または「に」を伴って副詞的に用いる ) どういう場合でもかならず。断じて。なにがなんでも。
    1. [初出の実例]「我輩は絶対に相場を否認しないが」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉鉄道国有)

絶対の語誌

仏典に見られる「絶待」を「絶対」と改め、absolute の訳語にあてたのは井上哲次郎で、挙例の「哲学字彙」がそれである。以後、「絶対」は、哲学用語の範囲を超え、学術用語集を含め多くの辞書に収録されて一般化した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶対」の意味・わかりやすい解説

絶対
ぜったい
the absolute

相対の対立概念。思考においても実在においても一切他者に依存せずそれ自体として自律的に存在し自己のうちに存在の根拠を有するものをいう。認識論的には,そのものについてのわれわれの表象とは独立に存在しているもの,ものそれ自体。宗教哲学ではキリスト教のように超越的な神の別名となる場合と仏教のように悟りの境地を称する場合とがある。

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世界大百科事典(旧版)内の絶対の言及

【絶対者】より

…他のものに依存せず,自立的・自発的で自在であり,条件や制約による制限を知らず,完全で究極的な存在をいう。古代以来のフュシス,コスモスとしての宇宙,善のイデア等の実体,一者(ト・ヘンto hen),中世以来の神などは,人間を超越する勝義の絶対者である。近世以降では,精神,理性,自我性,人間性,さらには人間に無条件の服従と承認を迫る理念,知・信念などが,人間界における絶対者として登場する。…

※「絶対」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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