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メキシコ(国) メキシコ

百科事典マイペディアの解説

メキシコ(国)【メキシコ】

◎正式名称−メキシコ合衆国Estados Unidos Mexicanos/United Mexican States。◎面積−196万4375km2。◎人口−1億1234万人(2010)。◎首都−メキシコ(856万人,2010)。◎住民−メスティソ80%,インディオ10%,スペイン系を主とする白人。◎宗教−カトリック90%。◎言語−スペイン語(公用語)。◎通貨−メキシコ・ペソMexican Peso。◎元首−大統領,ペニャ・ニエト(2012年12月就任,任期6年)。◎憲法−1917年2月制定,1953年(女性参政権),1975年(男女完全平等)改正。◎国会−二院制。上院(定員128,任期6年),下院(定員500,任期3年)(2015)。◎GDP−1兆860億ドル(2008)。◎1人当りGNI−7870ドル(2006)。◎農林・漁業就業者比率−19.7%(2003)。◎平均寿命−男73.6歳,女78.5歳(2007)。◎乳児死亡率−14.7‰(2009)。◎識字率−93.4%(2009)。    *    *中米の連邦共和国。北は米国と国境を接し,西は太平洋,東はメキシコ湾に面する。国土の大部分は東西のシエラ・マドレ山脈とその間のアナワク高原で,ユカタン半島を除き海岸平野は狭い。最高峰シトラルテペトル山(5675m)をはじめ火山が多い。海岸平野とユカタン半島は高温多湿であるが,高原地帯は温和な半乾燥気候。住民の8割がメスティソ(白人とインディオの混血)で,インディオは1割前後だが絶対人口はきわめて多い。〔産業〕 農業では,トウモロコシ,小麦,綿花,サトウキビ,アルファルファ,バナナ,サイザルアサの産が多い。世界屈指の銀産国で,硫黄,石炭,亜鉛,鉛,マンガン,アンチモン,水銀,石油などの鉱産にも恵まれる。1966年以後五ヵ年計画によって工業化が進められ,1938年以来国有化されている石油,鉱業・石油化学のほか,自動車,食品加工,鉄鋼,ビールなどの工業が盛ん。〔歴史〕 4世紀以降はマヤ,12世紀以降はアステカの文明が栄えたが,16世紀初めコルテスの征服によりスペイン領となり,カリフォルニアからパナマに至る国王直轄領ヌエバ・エスパーニャが建設された。エンコミエンダアシエンダ等の封建制度が発達したが,1810年のイダルゴ神父の革命を経て1821年帝国として独立,1824年共和制を採った。サンタ・アナ独裁時代,米墨戦争で国土の北半を失い,1854年自由主義革命が起きた。1860年代フランスの介入で一時帝制を採った。20世紀初めのメキシコ革命後は政治・社会改革が急速に進み,中南米で最高度に発達した国家に成長した。1934年以来すべての大統領が選挙で選出され任期6年をまっとうしていて,ラテン・アメリカで最も安定した民主主義国とされたが,1988年の大統領選挙,国会議員選挙で野党が伸張するまでは事実上,制度的革命党(PRI。1946年結成)の一党独裁体制下にあった。石油危機以後経済成長率は低下,インフレが続き,巨額の対外債務が累積したが,1982年に就任したデ・ラ・マドリ政権以降,国営企業の民営化,外資規制の緩和などの自由化政策で打開を図ってきたものの,1994年には大きな通貨危機に陥りIMFなどの支援を受けた。1997年下院選挙ではPRIは史上初めて単独過半数を割るに至った。〔2000年以降〕 2000年の大統領選挙では,1929年の結党以来71年間政権を維持してきた制度的革命党のラバスティダ内相が敗れ,保守系・国民行動党のフォックスが当選した。2006年7月の大統領選挙は,カルデロン与党候補(PAN,元エネルギー大臣)とロペス・オブラドール候補(左派連合,元メキシコ市長)の史上稀に見る接戦となり,2ヵ月間にわたり当選者が決まらない事態が続いたが,最終的には同年9月,連邦選挙裁判所が正式にカルデロン候補の当選を発表し,同年12月,カルデロン大統領が就任。2009年7月の連邦下院議員選挙では,世界金融危機,新型インフルエンザ等の影響による景気の悪化に加え,カルデロン政権が就任直後より軍を全面的に投入するなど治安対策に積極的に取り組んだ結果,麻薬組織間の抗争が激化し,国民が治安対策の成果を感じられない中,与党PANは大きく議席を失った。野党PRIが第1党に返り咲き,カルデロン政権は,より難しい国会運営に直面することとなった。2012年7月に実施された大統領選挙では,PRIのペニャ・ニエト候補(前メキシコ州知事)が38.21%を獲得し当選し,2006年に続き再び大統領選挙に立候補したロペス・オブラドール候補が31.61%で2位,与党PANのバスケス候補(元社会開発大臣,元教育大臣)は25.39%で3位にとどまった。また,同日実施された連邦上下両院議員選挙では,制度的革命党PRIがいずれも第1党となったが,単独過半数は獲得できず,主要政策推進のためには野党との協力が不可避となっている。ペニャ・ニエト政権は,政策の5本柱として,(1)平和な国家の達成,(2)包摂国家の達成,(3)全国民が質の高い教育を享受する国家の達成,(4)繁栄する国家の達成,(5)地球規模の責任ある役割を果たす国家の達成を掲げている。また,ペニャ・ニエト政権は,政権発足直後,主要3政党(制度的革命党PRI,国民行動党PAN及び民主革命党PRD)間で,様々な改革推進のための与野党合意〈メキシコのための協約(Pacto por Mexico)〉に署名し,労働改革,教育改革,通信改革,エネルギー改革,財政改革及び政治・選挙制度改革を実現するなど,大きな成果を挙げてきている。〔経済〕 この間,米国との国境地帯ではマキラドーラと呼ばれる輸出加工工業が1970年代半ばから発展し,またブラセロという米国への季節出稼ぎ労働者のなかで,米国に定着するチカーノ(〈ヒスパニック〉参照)と称される人びとも少なくない。1994年1月には北米自由貿易協定(NAFTA)加盟が発効し,米国との関係は深化しているが,同時に南部のチアパス地方で,これに反対するサパティスタ国民解放戦線の蜂起が起こる状況にある。同年4月経済協力開発機構(OECD)に中南米諸国で初めて加盟。2004年3月日本とメキシコは,農産物(豚肉,野菜・果物など)をふくむ自由貿易協定(FTA)の締結で合意した(2005年4月発効)。
→関連項目経済連携協定メキシコシティーオリンピック(1968年)メキシコ料理レオン(メキシコ)

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