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国学(近世) こくがく

百科事典マイペディアの解説

国学(近世)【こくがく】

近世中期ころから起こった日本の古典文学や古代文化を研究する学問。契沖(けいちゅう)にはじまり,荷田春満(かだのあずままろ),賀茂真淵(かものまぶち)を経て,本居宣長(もとおりのりなが)によって大成された。古典文学・古代文化の研究そのものより,それらを通して儒教仏教の影響を受ける以前の古代日本人の精神を明らかにすることに重きを置いた。この点で今日の国文学や国史学と異なる。また儒教思想,仏教思想を強く排撃,儒仏受容以前の精神を日本固有の道〈古道〉として価値づけた。この主張は封建道徳の論理的背景として儒教や仏教が用いられた近世において,一定程度人間性解放という思想史的な意義をになった反面,狭い国粋主義へとつながる役割をも果たした。一方,国学の実証主義的・文献学的な研究方法は,国粋主義的側面に制約されてはいたが,近世の古典文学・古代文化研究の水準を画期的に引き上げ,近代以後の国文学や国史学の礎となった。文政(ぶんせい)〜天保(てんぽう)期(1818年―1844年)に出た平田篤胤(あつたね)は宣長の古道論のうち宗教的な傾向を強調,国学を神道に変質させ,この平田派の国学は幕末の尊王攘夷運動倒幕運動に強い影響を与えた。→洋学水戸学下河辺長流戸田茂睡
→関連項目足代弘訓生田万初山踏上田秋成大国隆正小山田与清擬古文擬古物語元禄文化五井蘭洲古学派国意考国学院大学国語学古事記伝古道学相楽総三攘夷論尊王論竹内式部伊達千広土橋友直中臣祓長野主膳中林竹洞藩学復古神道無窮会物集高見本居大平

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