普及版 字通 「食」の読み・字形・画数・意味
食
常用漢字 9画
(旧字)
9画
[字訓] たべもの・くらう・やしなう
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
食器である(き)(皀)に蓋(ふた)をした形。金文のを、文献には(き)に作るが、本来竹器ではない。〔説文〕五下に「米を(あつ)むるなり。皀に從ひ、(しふ)聲」(段注本)とするが、は器の蓋の形。飲食の字は金文に多く(し)に作り、「飮謌」、また「誨(くわいいう)(謀)(あやま)(食)たず」のように用いる。卜辞によると、古人は日に二食で、大食・小食という。また大采・小采ともいい、日を送迎する礼であるが、それがまた食事のときでもあった。また日月のをもいう。
[訓義]
1. たべもの、食うもの、食事。
2. くらう、はむ、めす、のむ、くらす。
3. やしなう、ふやす、ふえる。
4. あやまつ、たがう、けす、なくす。
5. 日月の食、。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕指 楊氏語抄に云ふ、頭指、比斗佐之乃於與比(ひとさしのおよび)〔名義抄〕 クヒモノ・ハム・クフ・モノクフ・ケ・モチヰル・ヤシナフ・イツハル・クラフ 〔字鏡集〕 タカラ・モノクフ・クヒモノ・メス・ヤシナフ・イツハリ・ムサブル・クフ・クラフ・ハム・ケ
[部首]
〔説文〕に六十一字と重文十八字、〔新附〕二字を属し、〔玉〕にはすべて百十九字を属する。
[声系]
〔説文〕に声として(飾)・・飭の三字を収める。すべてに従う形である。はまたに作り、食の蠹敗(とはい)するものをいう。飭は〔説文〕十三下に「堅を致すなり」とあって、音は敕(ちよく)、営塁などを治める意であるという。
[語系]
djik、・(飼)ziは声義近く、は名詞、は動詞的な字であろう。djikはと同声。〔説文〕十三上に「は敗創なり」とあって、蠹敗することをいう。また日月の食にも用いる。
[熟語]
食▶・食案▶・食医▶・食飲▶・食盂▶・食咽▶・食閻▶・食過▶・食貨▶・食▶・食角▶・食監▶・食気▶・食既▶・食器▶・食餽▶・食客▶・食挙▶・食▶・食▶・食頃▶・食齧▶・食犬▶・食言▶・食口▶・食穀▶・食采▶・食斉▶・食菜▶・食指▶・食子▶・食斉▶・食肆▶・食時▶・食次▶・食▶・食日▶・食炙▶・食酒▶・食粥▶・食▶・食色▶・食甚▶・食性▶・食籍▶・食絶▶・食前▶・食膳▶・食倉▶・食息▶・食粟▶・食胎▶・食卓▶・食単▶・食啖▶・食啗▶・食淡▶・食地▶・食▶・食田▶・食土▶・食堂▶・食品▶・食貧▶・食母▶・食奉▶・食封▶・食俸▶・食墨▶・食味▶・食物▶・食邑▶・食余▶・食輿▶・食用▶・食欲▶・食料▶・食▶・食糧▶・食力▶・食禄▶・食礼▶
[下接語]
悪食・衣食・飲食・火食・会食・甘食・食・寒食・間食・艱食・寄食・匱食・虧食・饋食・給食・挙食・玉食・禁食・欠食・血食・月食・減食・耕食・穀食・乞食・坐食・菜食・蚕食・食・耳食・主食・酒食・終食・熟食・黍食・少食・稍食・冗食・稷食・食・侵食・浸食・寝食・節食・絶食・鮮食・膳食・素食・食・粗食・疎食・食・族食・卒食・損食・多食・大食・退食・貪食・食・断食・朝食・鼎食・徒食・食・肉食・日食・配食・陪食・飯食・伴食・非食・美食・食・稟食・服食・副食・粉食・兵食・米食・偏食・飽食・暴食・卜食・眠食・夜食・薬食・遊食・粒食・旅食・料食・糧食・廩食・禄食
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報