デジタル大辞泉 「乱」の意味・読み・例文・類語
らん【乱〔亂〕】[漢字項目]
[学習漢字]6年
1 物事がもつれて秩序がなくなる。みだれる。みだす。「乱雲・乱雑・乱心・乱戦・乱闘・乱暴・乱脈/
2 国がみだれること。戦争。「禍乱・戦乱・争乱・騒乱・治乱・動乱・内乱・反乱・兵乱」
3 (「濫」と通用)一定の枠を外れたさま。みだりに。「乱獲・乱造・乱伐・乱発・乱費・乱用・乱立」
4 (「爛」の代用字)ただれる。くずれる。「腐乱」
[名のり]おさむ
[難読]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
箏曲・地歌の曲名。《みだれりんぜつ(乱輪舌)》《十段のしらべ》《十二段すががき》などともいう。《糸竹初心集》《糸竹大全》などに収載される《りんぜつ》を原曲として,10段ないし12段構成の陰音階(平調子・本調子)の器楽曲に発展させたもので,箏曲としては八橋検校の作曲と伝えられるが異説もある。段構造の切れ目は一定せず,流派による異同が多い。段物ないし調べ物の曲としては例外的な曲となっている。筑紫箏では,《糸竹大全》当時の3段構成のものに類する陽音階のものが《りんぜつ(倫説)》として伝承されており,また,沖縄にも1段構成の陽音階のものが《滝落菅搔》として流伝している。そのほか,津軽箏曲に発展の途中の段階を示す段構造のものが数種遺存している。三味線曲化したものは,生田検校ないし深草検校の作曲と伝えられる。江戸の野田検校が,本雲井調子の替手を作曲しているが,京都などでは,平調子の替手が付けられ,八重崎検校の編曲と伝えられる。山田流箏曲では,能の《猩々(しようじよう)》からとった前歌を付すこともある。
執筆者:平野 健次
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
日本映画。1985年(昭和60)作品。黒澤明(くろさわあきら)監督。原作はシェイクスピアの『リア王』。1980年『影武者』の成功に続き、時代劇大作として製作された。『影武者』が戦争による一国の解体をテーマにしたのに対して、『乱』では、一文字秀虎(いちもんじひでとら)(仲代達矢(なかだいたつや)、1932― )とその3人の息子を通して、家族間の骨肉の争いから名家が没落してゆくさまを描き、とくに女性の政争への介入から一家の破滅に至るプロセスを重視している。映像には能の様式を採用し、また色彩効果によって画面の格調を整え、高齢化した当主の退位から郎党とともに原野に漂泊していく劇的なプロセスに手腕を発揮した。1957年に同じシェークスピアの『マクベス』を原作として製作された『蜘蛛巣城(くものすじょう)』とも通じるところがあり、親族に対する不信というテーマが色濃く表れた作品である。第58回アカデミー衣装デザイン賞を受賞。
[千葉伸夫]
箏曲(そうきょく)の曲名。『乱輪舌(りんぜつ)』の略称。八橋検校(やつはしけんぎょう)(1614―85)作曲の箏(こと)独奏曲。「輪舌」とは、雅楽の『越天楽残楽三返(えてんらくのこりがくさんぺん)』の後半や、『五常楽急(ごしょうらくのきゅう)』にある箏の演奏法をさし、分散和音や装飾音などのような楽箏の技巧的な演奏法のこと。それが、筑紫(つくし)流箏曲の『輪舌』に取り入れられ、のちに生田(いくた)流に入ったもの。各段の拍数がまちまちで、一曲中のテンポがいろいろに変化する。声楽曲の多い箏曲のなかで、器楽的に発展する音楽構造をもつ数少ない作品の一つ。
[茂手木潔子]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…唐土の揚子(ようず)の里に高風(こうふう)という孝行な酒売り(ワキ)がいた。その店へ近くの海中にすむ猩々がきて,酒を飲んで舞い戯れ(〈渡り拍子・乱(みだれ)〉),いくら汲んでも尽きない酒瓶を高風に与えて祝福する。乱は遅速の変化の多い特殊なリズムの曲で,舞い方も,普通の擦り足でなしに,抜き足,蹴上げる足,流れ足(つま先で立っての滑走)などを用いて,水上を戯れ遊ぶていを見せる。…
…唐土の揚子(ようず)の里に高風(こうふう)という孝行な酒売り(ワキ)がいた。その店へ近くの海中にすむ猩々がきて,酒を飲んで舞い戯れ(〈渡り拍子・乱(みだれ)〉),いくら汲んでも尽きない酒瓶を高風に与えて祝福する。乱は遅速の変化の多い特殊なリズムの曲で,舞い方も,普通の擦り足でなしに,抜き足,蹴上げる足,流れ足(つま先で立っての滑走)などを用いて,水上を戯れ遊ぶていを見せる。…
※「乱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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