普及版 字通 「重(漢字)」の読み・字形・画数・意味
重
常用漢字 9画
[字訓] おもい・かさなる
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
東(とう)+土。東は(たく)の初文で、その象形。〔説文〕八上に「厚きなり」と訓し、「(てい)に從ひ、東聲」というが、東が重の主体であり、(ふくろ)の形である東の下に錘(おもり)のように土を加えた形で、重量を示す字である。そのの入口に流し口の形をそえたものは量。主として穀物を量るものであるから、の中のものを糧という。重量の意よりして重圧・重層・重要・威重などの意となる。
[訓義]
1. おもい、重量がある。
2. かさなる、くわえる、ます。
3. おもおもしい、ふかい、あつい、たっとい、おごそか。
4. ゆっくり、ただしい、ゆるやか、てあつい。
5. はばかる、おそれる、わずらう。
6. みごもる。
7. 腫と通じ、むくむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕重 オモシ・タフトブ・カサヌ・カサナル・ワヅラフ・シゲシ・シキル・コノム/百重 モモカサナリ 〔字鏡集〕重 ヨシ・オモシ・カサナル・タフトシ・タタム・コノム・ワヅラフ・オホシ・ネンゴロ・アツシ・ツツシム・シゲシ・シキル
[声系]
〔説文〕に重(じゆう)声として踵・種・・動・(童)など十字を収める。(どう)声の・(鐘)なども同系とみてよく、は古くは鍾としるした。おおむね重の声義を承け、継続・増益などの義を含む。
[語系]
重・種・・diongは同声。は〔説文〕十三上に「するなり」とあり、は〔玉〕に「複なり」とあって、複(重複)の意。踵・腫・鍾tjiongも声義近く、踵は継続、腫・鍾には増益の意がある。
[熟語]
重圧▶・重囲▶・重威▶・重位▶・重恩▶・重科▶・重劾▶・重器▶・重寄▶・重禁▶・重刑▶・重固▶・重痼▶・重厚▶・重婚▶・重罪▶・重賜▶・重施▶・重事▶・重疾▶・重囚▶・重傷▶・重賞▶・重職▶・重臣▶・重税▶・重責▶・重租▶・重層▶・重▶・重濁▶・重誅▶・重徴▶・重鎮▶・重典▶・重任▶・重農▶・重罰▶・重犯▶・重藩▶・重病▶・重物▶・重辟▶・重望▶・重量▶・重斂▶・重賂▶・重禄▶・重賄▶・重衣▶・重頤▶・重▶・重陰▶・重▶・重▶・重紆▶・重雲▶・重暈▶・重英▶・重穎▶・重謁▶・重檐▶・重淵▶・重屋▶・重価▶・重華▶・重閣▶・重較▶・重関▶・重▶・重巌▶・重規▶・重毅▶・重客▶・重弓▶・重裘▶・重九▶・重▶・重衾▶・重勲▶・重京▶・重敬▶・重軽▶・重険▶・重繭▶・重圏▶・重▶・重憲▶・重▶・重玄▶・重辜▶・重午▶・重五▶・重困▶・重昏▶・重歳▶・重貲▶・重資▶・重車▶・重修▶・重▶・重襲▶・重出▶・重霄▶・重壌▶・重畳▶・重慎▶・重身▶・重世▶・重席▶・重舌▶・重泉▶・重薦▶・重膳▶・重素▶・重装▶・重尊▶・重戴▶・重代▶・重遅▶・重▶・重瞳▶・重堂▶・重拝▶・重貧▶・重風▶・重複▶・重幣▶・重溟▶・重門▶・重訳▶・重陽▶・重来▶・重酪▶・重卵▶・重覧▶・重巒▶・重▶・重霤▶・重累▶
[下接語]
威重・懿重・一重・過重・雅重・寛重・簡重・幾重・貴重・器重・九重・敬重・軽重・権重・厳重・厚重・至重・輜重・自重・持重・粛重・畳重・深重・慎重・推重・翠重・数重・積重・千重・荘重・尊重・体重・端重・沈重・珍重・重・典重・任重・万重・百重・偏重・累重
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報