デジタル大辞泉
「密」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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みつ【密】
- 〘 名詞 〙
- ① ( 形動 ) こまかいこと。すきまのないこと。また、そのさま。緻密。
- [初出の実例]「寒気難レ堪、雪時々灑、飃風密度、殿自レ内出御」(出典:後二条師通記‐寛治六年(1092)二月一二日)
- 「御堂奉加の辞に曰、竹樹密に土石老いたりと」(出典:俳諧・芭蕉真蹟懐紙(1691))
- [その他の文献]〔史記‐酷吏伝〕
- ② ( 形動 ) ゆきとどいていること。きめこまやかなこと。また、そのさま。綿密。
- [初出の実例]「益議論を密にし」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉緒言)
- ③ ( 形動 ) 関係がふかいこと。近しいこと。また、そのさま。親密。
- [初出の実例]「実験少しく進み交際少しく密に成り」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一)
- [その他の文献]〔杜甫‐寄張山人彪詩〕
- ④ ( 形動 ) 濃いこと。厚いこと。また、そのさま。〔隋煬帝‐季秋観海詩〕
- ⑤ ( 形動 ) ひそかにすること。人知れず行なうこと。また、そのさま。秘密。
- [初出の実例]「なんでまり事は密にすればなるが、密にせねば不成ぞ」(出典:史記抄(1477)一一)
- [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕
- ⑥ 「みっきょう(密教)」の略。
- [初出の実例]「密と戒と歳月いくばくならず、二宗の大乗を一身に兼学す」(出典:拾遺古徳伝絵詞(1301)二)
ひそ【密・秘】
- [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる ) 静かでものさびしいさま、静まりかえっているさまを表わす語。ひっそり。
- [初出の実例]「憂し共おもはぬ、云捨てて、ひそとして有所也」(出典:申楽談儀(1430)能書く様、その二)
- [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 [ 一 ]に同じ。
- [初出の実例]「かくてなほ声もなき秦皮(とねりこ)よ、秘(ヒソ)に火ともり」(出典:邪宗門(1909)〈北原白秋〉外光と印象・顔の印象・A)
みそか【密】
- 〘 形容動詞ナリ活用 〙 人目にたたず静かなさま。人に知られないようにこっそりするさま。忍びやかなさま。ひそか。
- [初出の実例]「難波にみそかにもて出ぬ」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
密の補助注記
漢文訓読文に用いられる「ひそか」に対して和文脈に用いられた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「密」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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