デジタル大辞泉
「者」の意味・読み・例文・類語
しゃ【者】
その道に通じた人。其者。芸者。
「桔梗染めの腰がはり、縞繻の帯、―ぢゃわいの」〈浄・油地獄〉
もん【▽者】
「もの(者)」の音変化。近世後期頃から関東の言葉によく見られる。「若い者に任せる」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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もの【者】
- 〘 名詞 〙 ( 「もの(物)」と同語源 ) 人。古来、単独で用いられることはごくまれで、多く他の語句による修飾を受けて、形式名詞ふうに用いられる。卑下したり軽視したりするような場合に用いることが多く、また、現代では、「これに違反したものは」「右のもの」など、公式的な文書で用いる。
- [初出の実例]「朝妻の ひかの小坂を 片泣きに 道行く茂能(モノ)も 偶(たぐ)ひてぞ良き」(出典:日本書紀(720)仁徳二二年一月・歌謡)
- 「おごれる人も久しからず、只春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ」(出典:平家物語(13C前)一)
者の語誌
( 1 )一般に「ひと」に比べて立場や地位の低い人をいうのに用いられるといわれ、平安時代の和文からはそのような傾向がうかがわれるが、厳密ではない。
( 2 )訓点資料では、「者」が人を意味する場合に「モノ」と訓読するようになるのは九世紀末からで、それ以前は必ず「ヒト」と訓んだ。
しゃ【者】
- 〘 名詞 〙 ( 「それしゃ(其者)」の略 ) その道に通じた人。特に、芸者。遊女。
- [初出の実例]「けふのしゃこそあしかりつれ。もらへどくれず。こころにもいらぬものと」(出典:評判記・美夜古物語(1656頃))
もん【者】
- 〘 名詞 〙 「もの(者)」の変化した語。近世後期頃からの関東のことばによく見られる。
- [初出の実例]「わっちは又、外の者(モン)だとおもって大きにお慮外申しました」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)
もんの【者】
- 〘 名詞 〙 「もの(者)」の変化した語。
- [初出の実例]「しなびて落ちたはたれにやろ、かにやろ、いとしいもんのにやりまんしょ」(出典:黄表紙・大悲千祿本(1785))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「者」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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