関[市](読み)せき

百科事典マイペディアの解説

岐阜県南部の市。1950年市制。長良(ながら)川と支流津保川,武儀川中流,板取川中上流の各流域を占め,長良川鉄道,東海北陸自動車道が通じる。中心市街の関は関鍛冶(かじ)と呼ばれる日本刀の鍛造地として知られ,江戸中期まで関孫六(兼元),和泉守兼定,志津三郎などの名匠が出た。以後,鍬(くわ),を製造,明治中期からはポケットナイフ,安全かみそりの替刃,はさみ,洋食器などを生産する金属工業に発展,第2次大戦後は特に洋食器が主流となり輸出も盛んである。金属工業は市の製造品出荷額の30%(2003)を占めているが,1980年代には工業団地が造成され,一般機械や自動車部品製造工業も成長している。新長谷寺(吉田観音),善光寺弥勒(みろく)寺跡(史跡)がある。2005年2月武儀郡武芸川町,武儀町,洞戸村,板取村,上之保村を編入。472.33km2。9万1418人(2010)。

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世界大百科事典 第2版の解説

岐阜県南部の市。1950年市制。人口7万1916(1995)。長良川に津保川,武儀川が合流する関盆地に中心部が展開する。長良川の舟運に恵まれ,飛驒路(金山街道)と奥美濃路(郡上街道)の交わるところで,物資集散地であった。中世以来関の孫六(関物)で知られた刃物の町で,室町時代を最盛期に多くの名工を生み,織田信長らの保護もあって,〈関は千軒鍛冶屋が名所〉といわれるほど繁栄した。江戸中期に刀鍛冶は衰え,包丁,はさみなどの打刃物や農具の生産に主力が移り,明治以降,洋食器,カミソリ替刃,ポケットナイフなどを生産する金属工業に発展した。

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