とろい(読み)トロイ

デジタル大辞泉 「とろい」の意味・読み・例文・類語

とろ・い

[形][文]とろ・し[ク]
動作や頭の働きがにぶい。のろい。「―・い奴」
火などの勢いが弱い。
「火を―・くして置いて」〈里見弴・今年竹〉
[類語]遅いのろいのろくさいまだるいまだるっこい緩慢緩徐遅緩スロースローモー遅遅ちちのろのろそろそろゆっくりぐずぐずもたもたのっそりだらだらのろま鈍重ちんたらまぬるいまのろい鈍いぼやぼやのさのさのそのそとぼとぼのこのこのそりのっしのっしのしのしどんとろとろぼちぼちぼつぼつぽつぽつ徐徐徐徐にじわじわじわりじわりじりじりのたりのたりのたりそろりゆるゆるのんびりのらくらゆったり悠然悠悠もさくさもさっともさもさ便便だらり便便のんべんだらりずぼらものぐさぐうたらだらしないしだらないぬらりくらりのらりくらりぬらくらちゃらんぽらん無精ルーズぶらぶらごろごろ無気力だらけるのほほん風太郎ぷうたろうその日暮らしふしだら自堕落ずるける怠ける手を抜く手抜き骨惜しみ投げ遣りレイジー怠慢怠惰無為拱手きょうしゅ横着怠るサボるイージーイージーゴーイング風の吹くまま気の向くまま油を売るまったり漫然たるむぬるま湯ぬるま湯につかる

トロイ(Troy)

米国ニューヨーク州東部の都市。州都オルバニーの北東約10キロメートル、ハドソン川沿いに位置する。南北戦争以前まで鉄鋼業で栄え、続いて衣類の製造が盛んになった。レンセラー工科大学、ラッセルセージ大学が所在。米国を擬人化した男性アンクルサムは、同地出身の商人に由来する。

トロイ(troy)

フランスの地名Troyesから》イギリスで貴金属・宝石に使用するヤードポンド法の質量の単位。

トロイ(Troy)

トロイア

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精選版 日本国語大辞典 「とろい」の意味・読み・例文・類語

とろ・い

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]とろ・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 動作や反応がのろい。にぶい。間が抜けている。
    1. [初出の実例]「心のとろしといへる、とろ如何」(出典:名語記(1275)三)
    2. 「とろき人 戯(うつけ)たる者のいひかへなり。うつけ・たはけといひたるより、詞少しゃれたり」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一)
  3. 火などの勢いや力が弱い。
    1. [初出の実例]「鳳巾の緒の長くもがなと紡績よりて〈蒲石〉 とろひ行灯に塩を振かけ〈千歌〉」(出典:俳諧・北国曲(1722)四)

とろいの派生語

とろ‐が・る
  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙

とろいの派生語

とろ‐さ
  1. 〘 名詞 〙

トロイ

  1. ( [英語] Troy ) 古代の都市。小アジア半島の西端、ダーダネルス海峡に近いヒッサルリクの丘にあった。一八七〇年以来の調査・発掘により、前三〇〇〇年からギリシア・ローマ時代頃までの九層の住居跡が発見され、ホメロスの叙事詩「イーリアス」に現われるものは紀元前一三世紀頃の第七A市とされる。トロヤ。トロイア。

トロイ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] troy フランスの地名 Troyes に基づく ) イギリスで金・銀・宝石などの重量を計る単位。トロイオンストロイポンドなどがある。〔経済小学(1867)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「とろい」の意味・わかりやすい解説

トロイ
Troy

アナトリア北西部の古代都市。ギリシア語ではトロイア Troia,イリオス Ilios,イリオン Ilion,ラテン語ではトロイア Troia,トロヤ Troja,イリウム Ilium。ヘレスポントスダーダネルス海峡)に近いスカマンドロスとシモイス川に挟まれた小平野,今日のトルコのヒッサリクの丘にある。アジアとヨーロッパ,エーゲ海黒海の接点を占める城塞としてこの地方の政治,文化の中心となり,古代に繁栄を誇った。324年にローマ皇帝コンスタンチヌス1世(大帝)がボスポラス海峡に臨むヨーロッパ側にコンスタンチノープルを建設して以降,交通路からはずれ,衰退して廃墟と化し,伝説上の都市とされ実在が長らく疑われていた。しかし 1871~90年ハインリヒ・シュリーマンによって発掘され,その後ウィルヘルム・デルプフェルト,さらに 20世紀になってアメリカ合衆国のシンシナティ大学の発掘調査によって詳細な報告が得られた。遺跡は 46層が確認されており,大きくは 9層に分けられる。第1~5層は青銅器時代初期に属し,第6層と第7a層,第7b層は青銅器時代中期から後期に属する。その後 4世紀ほど断絶があり,第8層は前700年頃のギリシア人の植民によって建設され,トロイがイリオンと呼ばれていた時代であり,第9層はヘレニズム期(→ヘレニズム文化)からローマ時代まで存続した都市である。土器などの出土品が多く,特に第2層からは,宝石類,黄金製の装身具,種々の金属製の器などが発掘され,シュリーマンはこれらをホメロスの『イリアス』に描かれたトロイ王プリアモスの遺物と考えた。のちにシンシナティ大学のカール・W.ブレーゲンらにより,プリアモスのトロイは第2層ではなく第7a層と推定された。これら発掘の成果から,トロイ戦争の伝承の舞台を同地とすることはほぼ定説となった。1998年世界遺産の文化遺産に登録された。

トロイ
Troy

アメリカ合衆国,ニューヨーク州東部の都市。オールバニ北東約 10km,バージ運河とハドソン川の交点に位置する。かつてはハドソン川に沿うオランダ植民地振興のためオランダ西インド会社がハドソン渓谷に設けた荘園の一部であったが,アメリカ独立戦争後,町が建設され,1789年にトロイと名づけられた。 1816年市制。合衆国の異称となった「アンクルサム」はこの町の商人に由来する。商工業都市で,衣類製造業が盛ん。大学や E.ウィラードが設立した女子高等教育機関のエンマウィラード学園がある。人口5万 4269 (1990) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「とろい」の意味・わかりやすい解説

トロイ
Troy

アメリカ合衆国ニューヨーク州東部の工業都市。人口4万9170(2000)。ハドソン川の東岸に位置し,エリー運河の開通やニューヨーク・セントラル鉄道の開通とともに中西部市場と結びつき,ニューヨーク市とその地域の中間点として発達した。ワイシャツの製造で知られているが,そのほかにも自動車部品,機械器具,衣類の生産がある。1786年に町が建設され,1816年市制施行。1810年代から1920年代にかけて工業が発展した。
執筆者:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「とろい」の意味・わかりやすい解説

トロイ(アメリカ合衆国)
とろい
Troy

アメリカ合衆国、ニューヨーク州東部、ハドソン川東岸の都市。人口4万9170(2000)。多種工業の発達がみられるが、なかでも男子用シャツ、カラー、カフスの製造が歴史も古く中心的な役割を果たし、自動車部品、楽器などがあとに続く。大学町的要素も強く、伝統を誇るレンスレア工科大学(1824創立)と女子のラッセル・セージ大学がその中心をなす。1786年、先住民のモホークとモヒカンの抗争地であった所に町ができ、1816年に市制が施行された。南北戦争後までは国内の鉄鋼業の中心地として発展した。とくに南北戦争時には蹄鉄(ていてつ)のほとんどがここで製造されていた。

[作野和世]


トロイ(トルコ)
とろい
Troy

トルコの小アジア半島北西端の先史時代都市トロヤの英語名。

[編集部]

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デジタル大辞泉プラス 「とろい」の解説

トロイ

2004年製作のアメリカ映画。原題《Troy》。トロイア戦争を舞台とした歴史スペクタクル映画。監督:ウォルフガング・ペーターゼン、出演:ブラッド・ピット、エリック・バナ、オーランド・ブルーム、ショーン・ビーン、ピーター・オトゥールほか。

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百科事典マイペディア 「とろい」の意味・わかりやすい解説

トロイ

トロイア

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「とろい」の解説

トロイ

トロヤ

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