普及版 字通 「同」の読み・字形・画数・意味
同
常用漢字 6画
[字訓] あつまる・おなじ・ととのう
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
卜文・金文の字形は、(凡)と口とに従う。は盤の形で、古く酒盃にも用いた器であろう。口は祝を収める器である(さい)の形。会同のとき、酒を飲み、神に祈り誓ったものと思われ、会同の儀礼をいう。またその酒杯の名に用い、〔書、顧命〕は康王即位継体の大礼をしるすものであるが、そのとき新王と、聖職者太保との間に、同・瑁という酒器による献酬が行われている。土主に酒を(そそ)ぐ儀礼を示す興(きよう)、また鬯(かんちよう)を意味する(きん)の字形中に含まれている同が、その酒器である。それは会同盟誓などのときに用いるものであるから「あつまる」意となり、和合・同一の意となる。〔説文〕七下に、この字を重覆を意味する(もう)部に属し、「合會するなり」と訓し、と口との会意とするのは、合議の意とするものであろうが、口は古い字形では祝や盟誓をいう。
[訓義]
1. さかずき。
2. あつまる、つどう。
3. おなじ、おなじくする。
4. ととのう、そろう、ひとしい。
5. ともにする、なかま。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕同 オナジ・ヒトシ・ヒトシウス・アツマル・トトノフ・ノリ・カタシ/異同 カタタガヒ
[声系]
〔説文〕に同声として・・・筒・桐・・恫・洞・銅など十四字を収める。筒・洞などは、酒器としての同の形状から、その声義をえたものであろう。
[語系]
同dongは當(当)・黨(党)tang、等tngと声義近く、ひとし、ととのうなどの意がある。
[熟語]
同哀▶・同悪▶・同案▶・同位▶・同異▶・同意▶・同一▶・同寅▶・同雲▶・同宴▶・同焉▶・同屋▶・同音▶・同火▶・同科▶・同懐▶・同学▶・同官▶・同感▶・同気▶・同軌▶・同帰▶・同揆▶・同羈▶・同義▶・同休▶・同居▶・同魚▶・同郷▶・同響▶・同衾▶・同契▶・同慶▶・同穴▶・同硯▶・同伍▶・同工▶・同功▶・同甲▶・同好▶・同行▶・同国▶・同根▶・同座▶・同采▶・同歳▶・同載▶・同罪▶・同参▶・同産▶・同爨▶・同志▶・同指▶・同視▶・同廁▶・同事▶・同時▶・同室▶・同疾▶・同日▶・同車▶・同舎▶・同舟▶・同住▶・同宿▶・同処▶・同床▶・同牀▶・同乗▶・同情▶・同食▶・同心▶・同人▶・同仁▶・同塵▶・同井▶・同生▶・同声▶・同姓▶・同棲▶・同儕▶・同席▶・同船▶・同然▶・同宗▶・同窓▶・同蔵▶・同族▶・同体▶・同断▶・同儔▶・同朝▶・同調▶・同塗▶・同党▶・同等▶・同堂▶・同道▶・同徳▶・同内▶・同年▶・同輩▶・同犯▶・同伴▶・同班▶・同被▶・同病▶・同品▶・同父▶・同符▶・同風▶・同腹▶・同文▶・同母▶・同邦▶・同朋▶・同胞▶・同袍▶・同房▶・同瑁▶・同榜▶・同謀▶・同盟▶・同門▶・同憂▶・同流▶・同侶▶・同僚▶・同寮▶・同力▶・同倫▶・同類▶・同列▶・同和▶
[下接語]
異同・一同・殷同・会同・共同・協同・玄同・胡同・合同・混同・参同・賛同・上同・斉同・帯同・大同・党同・不同・符同・来同・雷同・類同・和同
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報