(読み)ヨコシマ

デジタル大辞泉 「邪」の意味・読み・例文・類語

よこ‐しま【邪/横しま】

[名・形動]
正しくないこと。道にはずれていること。また、そのさま。「―な考えをいだく」
横の方向であること。また、そのさま。
群臣、共に視て―のうなかみさくり」〈仁徳紀〉
[類語](1不正不当横様いんちきいかさま悪い悪辣奸悪邪悪奸佞陰険性悪悪性俗悪凶悪極悪罪悪悪徳背徳悪行悪事悪逆巨悪諸悪暴悪卑劣陋劣ろうれつ狡猾こうかつさがない腹黒い腹汚い悪賢いずる賢い小賢しいずるいこすいこすっからいあくどいさかしいさかしら老獪人悪い人が悪い人悪口さがない悪たれ悪たれる意地悪い意地悪邪慳突っ慳貪けんけんつんけんとげとげしいつんつん素気無すげなそっけないつれないよそよそしいにべないけんもほろろ冷たい気がないぎすぎすぶっきらぼう

じゃ【邪】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジャ(呉) ヤ(呉)(漢) [訓]よこしま や か
正道と食い違うこと。ねじけている。よこしま。「邪悪邪曲邪慳じゃけん邪心邪推邪道正邪破邪
人に害を及ぼすもの。「邪鬼邪魔風邪ふうじゃ
難読風邪かぜ

じゃ【邪】

心がねじ曲がって正しくないこと。また、その人。よこしま。不正。「正はを制す」⇔
野球で、邪飛の略。ファウルフライ。「三

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精選版 日本国語大辞典 「邪」の意味・読み・例文・類語

よこ‐しま【邪・横しま】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 横の方向であること。また、そのさま。よこむき。よこさま。
    1. [初出の実例]「群臣、共に視て横(ヨコシマ)の源(うなかみ)を决(さく)り海に通(かよ)はせて」(出典日本書紀(720)仁徳一一年四月(前田本訓))
  3. 正しくないこと。道にはずれていること。横暴なこと。また、そのさま。邪悪。非道。よこさま。
    1. [初出の実例]「ほとけ仏にさづけてよこしまなることなきは、すなはち自受用三昧、その標準なり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)弁道話)

じゃ【邪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. よこしまなこと。心のねじけていること。また、その人。悪人。不正。奸佞(かんねい)
    1. [初出の実例]「祈(ねが)はくは奇記を覧る者、邪を却(しりぞ)け、正に入り、諸悪作(な)すこと莫(な)く」(出典:日本霊異記(810‐824)上)
    2. [その他の文献]〔易経‐乾卦〕
  3. 人体人心に有害なもの。たちのわるい熱病。邪気。〔南史‐顧歓伝〕

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