普及版 字通 「耳」の読み・字形・画数・意味
耳
常用漢字 6画
[字訓] みみ・のみ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
耳の形。〔説文〕十二上に「聽くことを(つかさど)るものなり」という。耳と目とは、神聖に接するのに最も重要なもので、耳目の聡明なのを合わせて聽(聴)という。聞の卜文は耳の下に(てい)(人の挺立する形)をかき、それに祝の器である(さい)を加えると、(聖)となる。とは神の声を聴きうる人をいう。に呪飾のある目と心とを加えた形が聽(聴)である。終助詞に用いるのは、而已(じい)の音にあてたもので、仮借の用法である。
[訓義]
1. みみ、みみにする、きく。
2. 新芽の形にたとえる。
3. 而已の合音に用いる、のみ。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕耳 美々(みみ)。辨色立に云ふ、耳 美々太比(みみたび)。(箋)今俗に美々多夫(みみたぶ)と呼ぶ 〔名義抄〕耳 ミミ・キク・ハタ・ミミヅカラ・ナラクノミ・マクノミ 〔字鏡集〕耳 ミヅカラ・ミミ・ハタ・コトハ・ノミナリ・ナラクノミ・ハタキク・マクノミ・キク
[部首]
〔説文〕に聯・・(聡)・聽・聞など三十一字、重文四を属し、〔玉〕にはすべて九十六字を属する。〔説文〕にを(呈)(てい)声、聽を(てい)声とするが、ともに挺立して耳をそばだてる人の形に従う会意字である。
[声系]
〔説文〕に耳(じ)声として珥・・恥・弭など六字を収める。恥・弭は耳声と合わず、会意とみるべきである。
[語系]
耳・珥・njiは同声。珥は耳飾りの玉、は耳を截(き)りとる刑。終助詞の用法は而nji、已jiの音を合わせたもので、「而已」は「すなはちやむ」の意。止tjiもその声に近い語である。
[熟語]
耳衣▶・耳雨▶・耳垣▶・耳界▶・耳▶・耳殻▶・耳学▶・耳鑒▶・耳環▶・耳竅▶・耳▶・耳言▶・耳鼓▶・耳語▶・耳孔▶・耳垢▶・耳糠▶・耳▶・耳告▶・耳視▶・耳耳▶・耳珠▶・耳受▶・耳湿▶・耳重▶・耳熟▶・耳順▶・耳誦▶・耳食▶・耳属▶・耳飾▶・耳箴▶・耳垂▶・耳性▶・耳鼠▶・耳聡▶・耳塞▶・耳孫▶・耳朶▶・耳治▶・耳聴▶・耳徹▶・耳▶・耳軟▶・耳熱▶・耳把▶・耳杯▶・耳背▶・耳剽▶・耳糞▶・耳聞▶・耳房▶・耳傍▶・耳卜▶・耳鳴▶・耳盟▶・耳目▶・耳門▶・耳力▶・耳冷▶・耳▶・耳漏▶
[下接語]
盈耳・掩耳・快耳・外耳・耳・馘耳・割耳・聒耳・逆耳・牛耳・挙耳・喧耳・虎耳・忤耳・語耳・口耳・豎耳・順耳・属耳・帖耳・心耳・塵耳・垂耳・酔耳・截耳・洗耳・耳・聡耳・側耳・塞耳・俗耳・中耳・長耳・滌耳・塡耳・諂耳・耳・飛耳・附耳・風耳・払耳・木耳・滅耳・俚耳・両耳・耳
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報