デジタル大辞泉 「泰然自若」の意味・読み・例文・類語 たいぜん‐じじゃく【泰然自若】 [ト・タル][文][形動タリ]落ち着いていて物事に動じないさま。「泰然自若として騒がず」[類語]広い・寛闊かんかつ・寛大・寛容・寛弘かんこう・広量・大様おおよう・大らか・おっとり・さりげない・何気ない・それとなく・それとなしに・何心ない・遠回し・気軽い・何とはなし・鷹揚おうよう・磊落らいらく・開豁かいかつ・闊達・豪胆・豪放・剛毅・放胆・大胆・太っ腹・雅量・大量・悠揚・悠然・泰然・綽然しゃくぜん・自若・悠悠・浩然・堂堂・正正堂堂・毅然・肝が据わる・腹が据わる・物静か・内気・弱気・引っ込み思案・気弱・内弁慶・陰弁慶・臆病・大人しい・優柔・不断・柔やわい・柔やわ・温順・柔順・従順・温柔・温良・順良・素直・穏和・おだやか・おとなしやか・控えめ・優しい・内向的・人見知り・しんねりむっつり・シャイ・心静か・安らか・安穏・のどか・悠長・どっしり・気長・伸び伸び・伸びやか・のんびり・屈託無い・自然体・のんどり・しなやか・しとやか・なよやか・なよなよ・しっとり・物柔らか・静静しずしず・ソフト・婉然えんぜん・しおらしい・閑語・たおやか・ナイーブ・心優しい・柔和・温雅・静心しずこころ・従容しょうよう・悠悠閑閑・おおどか・つつましい・奥ゆかしい・平静・冷静・しみじみ・しっぽり・しんみり・静まる・温顔・温容・春風駘蕩たいとう・穏便・粛粛・静謐せいひつ・静粛 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「泰然自若」の意味・読み・例文・類語 たいぜん‐じじゃく【泰然自若】 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 落ち着いて物事に動じないさま。[初出の実例]「どうして泰然自若とした穏かな心を保って居る事が出来やう」(出典:地獄の花(1902)〈永井荷風〉二〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
四字熟語を知る辞典 「泰然自若」の解説 泰然自若 落ち着いて物事に動じない様子。 [活用] ―として・―たる。 [使用例] 俺の泰然自若は、俺がこういう場面に慣れていなかったせいにすぎない。ロクや丸万があわてたのは、公然の殺人をよく知っていたからだ[高見順*いやな感じ|1960~63] [使用例] 酒を飲んでも平へい生ぜいと変らず泰然自若でありたい。私は、やはり、饒じょう舌ぜつになりクドクなるところがある[山口瞳*酒呑みの自己弁護|1973] [使用例] 予想通り車内は地獄、ところが、みななれているのか余裕綽々しゃくしゃくで、新聞を読む人、音楽を聴く人、心頭滅却すれば火もまた涼し、なんてな風情で泰然自若としている[町田康*へらへらぼっちゃん|1998] [解説] 「泰然」も「自若」も古いことばですが、つないで使うのは近代以降のことです。「慌てずに、泰然自若としている」などと言います。なぜ物事に動じない様子をこう言うのでしょう。 「泰」は「泰平」「安泰」と言うように、危険がなく、落ち着いていることです。また、「然」は「~の様子」を表します。「平然」の「然」と同じです。したがって、「泰然」は落ち着いた様子、ということになります。 わかりにくいのは「自若」のほうです。「自分が若い」ことかと思ってしまいますが、そうではありません。 「自」は「もともと」の意味を表します。「自明」(=最初から明らか)の「自」と同じです。また、「若」は「然」と同じで「~の様子」を表します。したがって、「自若」はもとのままの様子、ということになります。 まとめると、落ち着いて、もとのまま変わらない様子。これが「泰然自若」です。ひとつひとつの漢字の意味がわかると、熟語が理解できます。 出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報 Sponserd by