素直(読み)スナオ

デジタル大辞泉の解説

す‐なお〔‐なほ〕【素直】

[形動][文][ナリ]
ありのままで、飾り気のないさま。素朴。
「―なる山家(やまが)育ちのたのもしき所見えて」〈露伴風流仏
性質・態度などが、穏やかでひねくれていないさま。従順。「素直な性格」「素直に答える」
物の形などが、まっすぐで、ねじ曲がっていないさま。「素直な髪の毛」
技芸などにくせのないさま。「素直な字を書く」
物事が支障なく、すんなり進行するさま。
「餌食を―に与へざれば、痩せおとろへてぞありける」〈仮・伊曽保・下〉
[派生]すなおさ[名]
[補説]インタビューでスポーツ選手などが用いる「素直に嬉しい」は、混じりけなしの嬉しさだと強調したのか、結果に不満はあるが、それはそれとして嬉しいとへりくだって見せたのか、はっきりしない言い方である。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

すなお【素直】

( 形動 ) [文] ナリ 
性格や態度にひねくれたところがなく、あえて人に逆らったりしないさま。 「 -な子」 「 -に従う」
技芸などに癖がないさま。 「 -な字を書く」
物の形がまっすぐであるさま。 「 -なるその一ふしもならふやと植ゑてや見まし窓の呉竹/新葉 雑中
飾り気がなくありのままであるさま。 「神世にはうたのもじもさだまらず-にして/古今 仮名序
[派生] -さ ( 名 )

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

す‐なお ‥なほ【素直】

〘形動〙
飾り気がなくありのままであるさま。素朴。質朴。
※書紀(720)神武即位前(北野本室町時代訓)「今、運(とき)、此屯蒙(わかくくらき)に属(あひ)、民(をほむたからのみこころ)、朴素(スナヲ)なり」
※古今(905‐914)仮名序「千はやぶる神世には、歌のもじも定まらずすなほにして」
② 心の正しいさま。ねじけた心、腹黒い心などを持っていないさま。正直。
※源氏(1001‐14頃)初音「かくいとすなほにしもあらぬものをと思あはせ給ふ事もあらじやはとなむ思ふ」
※徒然草(1331頃)八五「人の心すなほならねば、偽りなきにしもあらず」
③ 心や気だてが他に逆らわないで、おだやかなさま。ひねくれたところのないさま。従順
※源氏(1001‐14頃)若菜下「帝と聞こゆれど、ただすなほに、おほやけざまの心ばへばかりにて」
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「お嬢さんは直(スナホ)だから、アイとお云ひだ」
④ とどこおりのないさま。物事が抵抗なくすんなりいくさま。また、平穏無事なさま。
極楽寺殿御消息(13C中)第四七条「仏法をあかめ、心を正直にもつ人は、今生もすなをに、後生も極楽にまいり」
※滑稽本・浮世床(1813‐23)初「人情にかけた事をして善事があるものか。どうで直(すぐ)すなをにやァいくめへ」
⑤ 形状がまっすぐであるさま。曲がったりゆがんだりしていないさま。
※寛永版曾我物語(南北朝頃)一「形のゆがめる時は影のすなほならんことを思ふ」
技芸などに癖がなくて正しいさま。
すなお‐さ
〘名〙

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