丸・麻呂(読み)まる

大辞林 第三版の解説

まる【丸・麻呂】

〔「まろ(麻呂)」の転。中世後期以降の語〕
( 接尾 )
人名、特に稚児に用いる。 「牛若-」 「 蟬 - 」
刀、楽器、その他の器物の名に用いる。 「膝切-」 「抜-」
船の名に用いる。 「咸臨-」
種々の物や人名などに付けて、親愛の意を表す。 「翁-」 「もず-」
( 代 )
一人称。中世後期、天皇またはこれに準ずる人が用いた。 「 -が千人の后のましませども/御伽草子・熊野」

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精選版 日本国語大辞典の解説

まる【丸・麻呂】

[1] 〘語素〙 (「まろ(麻呂)」の変化したもの。室町時代ごろから見られる) 種々の名称の語末の構成要素として用いる。
人名、特に、幼名に用いる。「蝉丸」「牛若丸」など。
※日本書紀桃源抄(15C後)「なにまるなんどと云はをさな名ぞ」
② 身分の卑しい者、下層の者に用いる。「夫丸」「仕丁丸」など。
※大乗院寺社雑事記‐文明一九年(1487)五月二六日「仕丁丸は拝殿前に候了」
③ 刀・楽器、その他の器物の名に用いる。
※平治(1220頃か)中「此太刀を抜丸といふゆゑは」
④ 船の名に用いる。
※義経記(室町中か)四「西国に聞えたるつき丸といふ大船に」
[2] 〘接尾〙 種々な物の名や人名などに付けて、親愛の意を表わす。
俊頼髄脳(1115頃)「もずまる、その程はよにはあれども」
[3] 〘代名〙 自称。室町中期ごろから、天皇または、これに準ずる人が用いた。→麻呂(まろ)(三)。
御伽草子・熊野の本地(室町末)「まるが千人の后のましませども」

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