千葉[市](読み)ちば

百科事典マイペディア 「千葉[市]」の意味・わかりやすい解説

千葉[市]【ちば】

千葉県中北部,東京湾に面する市。1921年市制。1992年4月政令指定都市となり,中央花見川稲毛若葉美浜の6区を設置。県庁所在地。中心市街は中世は千葉氏の城下町近世千葉街道宿場町として発達,特に明治以後は県の政治経済の中心,鉄道の要衝,軍都として急速に発展。総武本線,外房・内房線,京葉線,京成電鉄千葉線・千原線,千葉都市モノレールが通じ,1935年の総武本線東京〜千葉間電化後は東京の通勤圏となった。1950年代以降,湾岸埋立地に製鉄所,火力発電所などが進出,千葉港築港,今井・蘇我地区などの内陸工業団地造成と相まって製造品出荷額では8743億円(2003)を上げて,県内2位の位置を占め,京葉工業地域中核をなす工業都市に成長した。道路では京葉道路,東関東自動車道,館山自動車道,千葉東金道路などが通じる。1960年代には検見川(けみがわ),稲毛などの海岸部も埋め立てられ,住宅地や工場団地が造成された。幕張地区では,1980年代以降日本コンベンションセンター〈幕張メッセ〉を中心に大型インテリジェントビルやホテルが建ち並ぶ新都心が建設された。下総(しもうさ)台地上の農村部ではラッカセイサツマイモ多産千葉大学加曾利貝塚史跡)がある。東日本大震災で,市内において被害発生。271.76km2。96万1749人(2010)。
→関連項目千葉[県]四街道[市]

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世界大百科事典 第2版 「千葉[市]」の意味・わかりやすい解説

ちば【千葉[市]】

千葉県中部にある県庁所在都市。1921年市制。人口85万6878(1995)。92年政令指定都市となり,6区が置かれた。市域は東京湾に面し,下総台地西縁部に広がる。都川の流れる平野部にある中心街は平安時代末~鎌倉時代初期以降,千葉氏の城下町として繁栄したが,戦国時代に兵火で焼失し,近世には千葉街道の宿場町となり,佐倉藩の外港でもあった。1873年千葉県の県庁がおかれ,明治期に総武本線,房総西線(現,内房線),房総東線(現,外房線)が開通,千葉~両国間の複線化によって鉄道交通の中心地となり,港町は衰えた。

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