辛じて(読み)かろうじて

精選版 日本国語大辞典 「辛じて」の意味・読み・例文・類語

かろう‐じて からう‥【辛じて】

〘副〙 (「からくして」の変化した語) 実現の困難なことを実現した、そのしかたに余裕がほとんどないさまを表わす語。どうやらこうやら。やっとのことで。ようやく。からくも。
※竹取(9C末‐10C初)「火鼠のかは衣、からうして人を出してもとめて奉る」
※それから(1909)〈夏目漱石〉八「彼は辛(カラ)うじ青山通りで、最後の電車を捕(つら)まへた位である」
[補注]古くは「からうして」か。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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