辛うじて(読み)カロウジテ

デジタル大辞泉 「辛うじて」の意味・読み・例文・類語

かろう‐じて〔からう‐〕【辛うじて】

[副]《「からくして」の音変化》やっとのことで。どうにか。「辛うじて終電に間に合う」「年金だけで辛うじて生計を立てている」
[類語]えんやらやっとやっとのことでどうにかこうにかどうにかやっとようやく何とかからくも危うくすんでのところでやっとこさ間一髪危なくすんでのことあわや九死に一生を得るすれすれようようようやっとどうかこうかかつがつどうやらこうやら曲がりなりにもまあまあまあよっぽどかなりなかなかわりあいわりかたわりかし割に比較的まずまずかすかすどうやらなんとかかんとかそこそこ辛くもそれなり増し次善セカンドベストベター及第無難ほどほど捨てたものではない満更まんざらでもないまだしもまだいまだしいま不徹底不十分及ばずながら不全不完全どうなりこうなり一応急場しのぎ当座しのぎ一時しのぎその場しのぎ

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精選版 日本国語大辞典 「辛うじて」の意味・読み・例文・類語

かろう‐じてからう‥【辛じて】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「からくして」の変化した語 ) 実現の困難なことを実現した、そのしかたに余裕がほとんどないさまを表わす語。どうやらこうやら。やっとのことで。ようやく。からくも。
    1. [初出の実例]「火鼠のかは衣、からうして人を出してもとめて奉る」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「彼は辛(カラ)うじ青山通りで、最後の電車を捕(つら)まへた位である」(出典:それから(1909)〈夏目漱石〉八)

辛うじての補助注記

古くは「からうして」か。

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