駒ヶ岳(北海道)(読み)こまがたけ

百科事典マイペディアの解説

駒ヶ岳(北海道)【こまがたけ】

北海道渡島(おしま)半島の東部,内浦湾に臨む成層活火山。北海道駒ヶ岳,蝦夷駒ヶ岳,渡島駒ヶ岳とも呼ばれる。火口壁の砂原岳,最高点の剣ヶ峰(1131m)があり,山体は安山岩からなる。1929年軽石流を噴出するなど近年も活発な活動が続いており,常時観測される活火山となっている。山麓に大沼などの堰止(せきとめ)湖,駒ヶ岳温泉がある。大沼国定公園に属する。
→関連項目砂原[町]鹿部[町]七飯[町]森[町]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

駒ヶ岳(北海道)
こまがたけ

北海道南西部、渡島(おしま)半島の東岸にある山。標高1131メートル。安山岩質の成層火山で、東日本火山帯に属する活火山。頂上に東西2キロメートル、南北1.5キロメートルの東に開いたU字形のカルデラがあり、北側の砂原(さわら)岳、西側の最高峰の剣ヶ峰、南側の隅田盛(すみだもり)などがカルデラ壁となって取り囲んでいる。北方から望むと富士山形で、渡島富士と称される。更新世(洪積世)末期に成層火山が形成されたが、現世初頭(約1万年前)から、カルデラをつくった頂部の崩壊や、軽石を噴出する爆発的な噴火を繰り返してきた。
 1640年(寛永17)には、山体崩壊―岩屑なだれ―津波によって、北側の内浦湾沿岸では水死者700余人を出した。以後十数回噴火し、1856年(安政3)には火砕流(軽石流)で死者20余人を出し、1929年(昭和4)にも大爆発と火砕流で被害を出した。中規模の噴火は1942年にもおきた。有史以後の噴火は、頂部の馬蹄(ばてい)(U字)形カルデラ内でおき、同カルデラ壁沿いや底部亀裂(きれつ)の内部には噴気孔が現存する。1996年(平成8)から2000年まで小規模な噴火が6回発生した。南側山麓(さんろく)の景勝地の大沼、小沼などの湖沼や湿原は、1640年の山体崩壊による岩屑なだれ堆積(たいせき)物が折戸(おりと)川をせき止めて生じたものである。札幌地方気象台が常時火山観測中。頂部から大沼、小沼にかけての一帯は大沼国定公園。JR函館(はこだて)本線駒ヶ岳駅から徒歩約4時間で登頂できるが、2013年現在、山頂付近は入山規制中で、標高約900メートルの「馬の背」付近までは登ることができる。[諏訪 彰・中田節也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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