日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ブラック(Green Vardiman Black)
ぶらっく
Greene Vardiman Black
(1836―1915)
アメリカの歯科医学者。イリノイ州に生まれ、独学で歯科医師となり、21歳のとき歯科医業を開いた。1883年にシカゴ歯科医学校Chicago Colledge of Dental Surgeryの教授となり、1891年にはノースウェスタン大学に転じ、6年後には歯科部長に就任した。彼は未開発の新しい分野を研究開発し、実験用器具はすべて自己考案のものであった。歯科医学のすべての方面にわたり調査し、手術操作を標準化し、歯科医学用語の規準をつくった。これらを学習課程に応用し、窩洞(かどう)の名称、窩洞形成の規格化をも行い、また予防拡大の理論はよく知られる。充填(じゅうてん)用金箔(きんぱく)や歯科用アマルガム合金の改良にも努めた。アメリカの偉大な歯科医学者、教育家であった。また彼の息子アーサーArthur D. Black(1870―1932)も歯科医学者として知られている。
[本間邦則]
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