(読み)カイ

デジタル大辞泉 「会」の意味・読み・例文・類語

かい【会〔會〕】[漢字項目]

[音]カイ(クヮイ)(漢) (ヱ)(呉) [訓]あう
学習漢字]2年
カイ
ある目的のために多くの人々が集まること。集まり。寄りあい。「会員会議会合会社会場会同宴会開会学会議会協会散会司会集会盛会大会茶会入会来会委員会園遊会博覧会
多くの人々が集まる所。「社会都会
その場に出会う。「会見会戦会談会話再会際会密会面会
何かにめぐりあう時。チャンス。「機会
かなう。さとる。「会心理会
合わせる。「会意照会付会
計算する。「会計
〈エ〉
出会う。集まる。集まり。「会式会者定離えしゃじょうり講会斎会節会せちえ法会
悟る。「会釈会得
絵などを集めたもの。「図会
[名のり]あい・かず・さだ・はる・もち
難読会津あいづ直会なおらい

かい〔クワイ〕【会】

催し事のために多くの人が集まること。集まり。「を開く」
目的や好みを同じくした人々が作る組織。「原生林を守る
出あうこと。めぐりあうこと。「鴻門こうもん
ちょうどその時。折。「風雲
[類語]会合会議集会寄り合い集まりミーティング座談会集いまどい団欒協議評議商議審議合議会談話し合い討論相談打ち合わせ討議謀議密議衆議シンポジウムディスカッションパネルディスカッションフォーラムフォーラムディスカッションディベート

え【会/回/廻/絵/壊】[漢字項目]

〈会〉⇒かい
〈回〉⇒かい
〈廻〉⇒かい
〈絵〉⇒かい
〈壊〉⇒かい

え〔ヱ〕【会】

多くの人が集まること。また、その集まり。多く仏事、または祭事をいう。
「―を設けて供養しき」〈霊異記・下〉

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精選版 日本国語大辞典 「会」の意味・読み・例文・類語

かいクヮイ【会】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 催し事のために人々が集まること。また、その集まり。集会。会合。→会する
    1. [初出の実例]「毎吾老誰勝涙、此会当為悩少年」(出典:菅家文草(900頃)二・暮春、見南亜相山荘尚歯会)
  3. 目的や好みを同じくしたものの集団。結社。
    1. [初出の実例]「妄りに天物を害はんがためには人々喜びて社を立て会を結び」(出典:福音道志流部(1885)〈植村正久〉四)
    2. [その他の文献]〔晉書‐阮籍等伝論〕
  4. 相談、審議などのための集まり。会議、会盟など。〔春秋左伝‐閔公一三年〕
  5. めぐりあうこと。出会うこと。際会。出会い。
  6. ちょうどその時。機会。折。「風雲の会」 〔陳琳‐為袁紹檄予州文〕
  7. 茶の湯に人を招くこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  8. 元会運世天地始終説で、時間を表わす単位の一つ。一会は一万八百年。→一会(いっかい)

【会】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「え」は「会」の呉音 ) 二人以上の人が集まること。また、その集まり。おもに神仏に関係のある集まりをいう。法会。
    1. [初出の実例]「会を設けて供養しき」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
    2. 「めでたき御堂のゑとののしれども」(出典:栄花物語(1028‐92頃)もとのしづく)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「会」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)會
13画

(異体字)
9画

[字音] カイ(クヮイ)・エ(ヱ)
[字訓] あう・あつまる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
会の旧字は會に作り、蓋のある食器の形。器の下部は(こしき)。その上に蓋のある器をおき、下から蒸す。〔説文〕五下に「合ふなり」と訓し、「(しふ)に從ひ、曾の省に從ふ」といい、「曾はなり」と説くが、曾は(こしき)、そのに蓋することを會という。金文に「會鼎」のような語があり、また〔儀礼、公食大夫礼〕に「坐して(き)の會(ふた)をく」とあり、蓋のある鼎、の類をいう。蒸しもの用で器蓋を合するので、あう意となる。

[訓義]
1. 器蓋があう、ふたする。
2. あう、あつまる。会合の意には、卜文・金文にを用いる。合も器蓋合する形であるが、食器というよりも、祝や盟誓を収める器と思われる。會を会合の意に用いるのは列国期以後、秦器や徐器にみえる。合に従う字が、本来相会する意の字で、祝や盟誓の際のことをいう。
3. 人のつどい、ものの集まるところ、終計。
4. であい、めぐりあわせ、たまたま。
5. 中世以来、かならず。

[古辞書の訓]
名義抄〕會 アフ・ミル・ムカフ・カナラズ・カナフ・アツマル・ハム 〔字鏡集〕會 アツム・アツマル・ミル・アフ・アハス・ムカフ・ヒタメ・カナフ・ハム・タマタマ・カナラズ

[部首]
〔説文〕五下に「なり」「は日合宿す」の二字を属する。會は器蓋のある蒸し器で、列国期以後にみえるものであるから、これらの字は古いものではない。

[声系]
〔説文〕に會声として・膾・・獪・繪(絵)など、十八字を収める。おおむね会合・衆多の意をもつ字である。

[語系]
會・繪huat、kuatは声義に通ずるところがある。五采をあつめて刺するものを繪といい、衣のえりの会するところをといい、凶荒のことを集めて祓い除く祭祀をという。

[熟語]
会下・会得・会肄・会飲・会宴・会厭・会家・会賀・会勘・会館・会銜・会期・会議・会遇・会計・会見・会悟・会晤・会講・会合・会撮・会試・会子・会次・会社・会主・会首・会酒・会衆・会集・会所・会場・会食・会心・会審・会親・会・会戦・会銭・会奏・会喪・会葬・会茶・会弔・会・会朝・会通・会適・会田・会当・会同・会髪・会飯・会票・会賦・会文・会弁・会・会榜・会盟・会面・会友・会慮・会猟・会論・会話
[下接語]
宴会・佳会・嘉会・画会・雅会・開会・学会・歓会・機会・議会・協会・教会・吟会・計会・慶会・交会・好会・国会・再会・斎会・歳会・際会・参会・散会・司会・詩会・社会・集会・初会・商会・照会・賞会・常会・心会・清会・節会・総会・大会・茶会・朝会・通会・都会・入会・発会・繁会・附会・仏会・文会・法会・密会・面会・融会・要会・理会・流会・領会・例会

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【ギルド】より

…一般的には中・近世ヨーロッパにおける商工業者の職種ごとの仲間団体をさすが,このような同職仲間的な団体は,広く前近代の日本,中国,イスラム社会,インドにもみられる。ドイツ語ではギルドGilde,ツンフトZunft,インヌングInnung,フランス語ではコンパニオナージュcompagnonnage,イタリア語ではアルテarteとよばれる。…

【祭り】より

…集団による儀礼行動の一つ。本来は原始・古代宗教の集団儀礼を総称し,現代では文化的に一般化されて,祝賀的な社会行事を呼称するのによく使われる言葉となっている。日本の祭りは伝統文化として重要であり,神社神道では今でも祭りを中心にしているほどだが,世界の宗教文化史上にも注目すべき社会現象である。…

※「会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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