会(漢字)

普及版 字通 「会(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 6画

(旧字)會
13画

(異体字)
9画

[字音] カイ(クヮイ)・エ(ヱ)
[字訓] あう・あつまる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
会の旧字は會に作り、蓋のある食器の形。器の下部は(こしき)。その上に蓋のある器をおき、下から蒸す。〔説文〕五下に「合ふなり」と訓し、「(しふ)に從ひ、曾の省に從ふ」といい、「曾はなり」と説くが、曾は(こしき)、そのに蓋することを會という。金文に「會鼎」のような語があり、また〔儀礼、公食大夫礼〕に「坐して(き)の會(ふた)をく」とあり、蓋のある鼎、の類をいう。蒸しもの用で器蓋を合するので、あう意となる。

[訓義]
1. 器蓋があう、ふたする。
2. あう、あつまる。会合の意には、卜文・金文にを用いる。合も器蓋合する形であるが、食器というよりも、祝盟誓を収める器と思われる。會を会合の意に用いるのは列国期以後、秦器や徐器にみえる。合に従う字が、本来相会する意の字で、祝や盟誓の際のことをいう。
3. 人のつどい、ものの集まるところ、終計。
4. であい、めぐりあわせ、たまたま。
5. 中世以来、かならず。

[古辞書の訓]
名義抄〕會 アフ・ミル・ムカフ・カナラズ・カナフ・アツマル・ハム 〔字鏡集〕會 アツム・アツマル・ミル・アフ・アハス・ムカフ・ヒタメ・カナフ・ハム・タマタマ・カナラズ

[部首]
〔説文〕五下に「なり」「は日合宿す」の二字を属する。會は器蓋のある蒸し器で、列国期以後にみえるものであるから、これらの字は古いものではない。

[声系]
〔説文〕に會声として・膾・・獪・繪(絵)など、十八字を収める。おおむね会合・衆多の意をもつ字である。

[語系]
會・繪huat、kuatは声義に通ずるところがある。五采をあつめて刺するものを繪といい、衣のえりの会するところをといい、凶荒のことを集めて祓い除く祭祀という。

[熟語]
会下会得・会肄・会飲・会宴・会厭・会家・会賀・会勘・会館・会銜会期・会議・会遇・会計・会見・会悟・会晤・会講・会合・会撮・会試・会子・会次・会社・会主・会首・会酒・会衆・会集会所・会場会食会心・会審・会親・会会戦・会銭・会奏・会喪会葬・会茶・会弔・会・会朝・会通・会適会田・会当・会同・会髪・会飯・会票・会賦・会文・会弁・会・会榜・会盟・会面・会友・会慮・会猟・会論・会話
[下接語]
宴会・佳会・嘉会・画会・雅会・開会・学会・歓会・機会・議会・協会・教会・吟会・計会・慶会・交会・好会・国会・再会・斎会・歳会・際会・参会散会・司会・詩会・社会・集会・初会・商会・照会・賞会・常会・心会・清会・節会・総会・大会・茶会朝会・通会・都会・入会・発会・繁会・附会・仏会・文会・法会・密会・面会・融会・要会・理会・流会・領会・例会

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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