喜ぶ(読み)ヨロコブ

デジタル大辞泉 「喜ぶ」の意味・読み・例文・類語

よろこ・ぶ【喜ぶ/▽悦ぶ/▽歓ぶ/▽慶ぶ】

[動バ五(四)]
1 そのことにあって、うれしいと思う。楽しく快い気持ちになる。「合格を―・ぶ」⇔悲しむ。
2 よいこととして、気持ちよく受け入れる。ありがたく受け入れる。「人の忠告を―・ばない」
3 よいこと、めでたいことと思う。祝福する。「御結婚を心から―・んでいます」
4 (「よろこんで…」の形で)すすんで、気持ちよく受け入れる。「―・んで出席させていただきます」
5 《出産を喜ぶ意から》子供を産む。出産する。
「子ヲ―・ブ」〈日葡〉
[可能]よろこべる
[動バ上二]《の古形》に同じ。
「こほろぎの待ち―・ぶる秋の夜を寝ぬる験しるしなし枕と我は」〈万・二二六四〉
[類語](1)嬉うれしがる・喜悦する・歓喜する・随喜する・欣喜雀躍きんきじゃくやくする・雀躍する・小躍りする・浮かれる・はしゃぐ・のぼせる・ほうける・浮き立つ/(3)慶する・寿ことほぐ・慶賀する・慶祝する・恭賀・謹賀・奉賀・奉祝・大慶・同慶・御慶ぎょけい・慶福・祝賀・祝着しゅうちゃく・祝福・祝勝・めでたい・慶事・吉事・好事・おめでた・寿ことぶき・吉きち・大吉・祝い事・晴れの日・賀する・祝う・祝する・ことほぐ・佳日・吉日・恐悦/(4)奮って・積極的・自発的・能動的・意識的・主体的・意図的・意欲的・精力的・自主的・活動的・好んで・進取・前向き・わざわざ・わざと・強いて・たって・ことさら・乗り気・求めて・進んで・我勝ち・我先・我も我も・喜んで・しゃかりき・しゃにむに・どしどし・アクティブ・アグレッシブ・ポジティブ・自ら・手ずから・直直じきじき・直接・直接的・直じかに・身を以て・ダイレクト・故意・作為・作為的・未必の故意・あえて・えいやっと・我劣らじと・わざとらしい・止やむに止やまれぬ・及ばずながら・献身的・強気・強引・押して・努めて・曲げて・断固・断然・思い切って・伸のるか反るか・思う様・思う存分・存分・思いのまま・力一杯・精一杯・率先・果敢・惜しみない・意気込む・本腰・本腰を入れる・入れ込む・ひたむき

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精選版 日本国語大辞典 「喜ぶ」の意味・読み・例文・類語

よろこ・ぶ【喜・悦・歓・慶】

  1. ( 奈良時代には上二段活用であったが、平安時代以後は漢文訓読語として残ったほかは四段活用になった )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 バ上二段活用 〙
    1. ① うれしく思う。快く思う。心に喜悦を感じる。
      1. [初出の実例]「侍ふ諸人等も共に見て、怪び喜備(よろこビ)つつ在る間に」(出典:続日本紀‐神護景雲元年(767)八月一六日・宣命)
      2. 「自得るのみにあらず、人にも慶びらるると正義の心ぞ」(出典:土井本周易抄(1477)四)
    2. ② 慶事や恩恵に対して感謝する。お礼のことばを述べる。
      1. [初出の実例]「三の尼を以て、馬子宿禰(うまこのすくね)に還し付(さつ)く。馬子宿禰、受けて歓悦(ヨロコフ)」(出典:日本書紀(720)敏達一四年六月(前田本訓))
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 バ上二段活用 〙
    1. ① 慶事として祝福する。祝いのことばを述べる。
      1. [初出の実例]「伯孫、女、児(をのこご)産(うまはり)せりと聞きて、往きて聟(むこ)の家を賀(ヨロコヒ)て、月(つく)夜に還りぬ」(出典:日本書紀(720)雄略九年七月(前田本訓))
    2. ② 快く受け入れる。
      1. [初出の実例]「孔子の道をよろこひざるにはあらず」(出典:成簣堂本論語抄(1475頃)雍也第六)
  4. [ 3 ] 〘 自動詞 バ五(四) 〙
    1. ① [ 一 ]①に同じ。
      1. [初出の実例]「上、驩心(ヨロコフこころ)有りて百姓(おほむたから)を使(つか)ふ。百姓欣然(ヨロコヒ)て天下安(やすらか)なり」(出典:日本書紀(720)仁徳即位前(前田本訓))
      2. 「芸はこれつたなけれども、人の耳をよろこばしめむとにはあらず」(出典:方丈記(1212))
    2. ② [ 一 ]②に同じ。
      1. [初出の実例]「手一つ弾き取れば、師を立ち居拝みてよろこび、祿を取らすること、うづむばかりにて、もてさわぐ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)
  5. [ 4 ] 〘 他動詞 バ五(四) 〙
    1. ① [ 二 ]①に同じ。
      1. [初出の実例]「かひある御事を、見たてまつりよろこぶものから、かたつ方には、おぼつかなくかなしきことの、うちそひて絶えぬを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
    2. ② ( 出産を喜ぶ意から転じて ) 出産する。子を産む。〔日葡辞書(1603‐04)〕
      1. [初出の実例]「算用に浮世を経る京ずまひ〈芭蕉〉 又沙汰なしにむすめ産(ヨロコブ)〈野坡〉」(出典:俳諧・炭俵(1694)下)

喜ぶの補助注記

連用形、終止形の用例は、上二段活用、四段活用の区別が明らかでないため、平安時代以降は、便宜上、四段活用として処理した。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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