デジタル大辞泉
「会」の意味・読み・例文・類語
え〔ヱ〕【会】
多くの人が集まること。また、その集まり。多く仏事、または祭事をいう。
「―を設けて供養しき」〈霊異記・下〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かい‐・する クヮイ‥【会】
[1] 〘自サ変〙 くゎい・す 〘自サ変〙
① 人々がある場所に寄り合う。集まって顔を合わせる。また、公の席で相手と会う。
※
太平記(14C後)七「漢・楚の鴻門に会
(クヮイ)せし時、楚の項伯と項荘とが、剣を抜いて舞しに」
※
文明論之概略(1875)〈
福沢諭吉〉二「此人物政府に会して事を為すに当ては其処置必ずしも智ならず」
※
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一三「同じき遭際に会し、同じき
命運を受く」
③ 物事が一か所で出会う。集まって一つになる。
※
史記抄(1477)三「辰は十二月の日月の会する処ぞ」
[2] 〘他サ変〙 くゎい・す 〘他サ変〙
① ある場所に人を集める。
※花間鶯(1887‐88)〈
末広鉄腸〉上「国野基が
新婚の披露の為め旧友を会
(クヮイ)する
祝宴なり」
② 物事を理解する。会得する。さとる。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉五「かくの如き人は、機会を知ることを会せざるが故に」
かい クヮイ【会】
〘名〙
① 催し事のために人々が集まること。また、その集まり。集会。会合。→
会する。
※菅家文草(900頃)二・暮春、見南亜相山荘尚歯会「毎レ看二吾老一誰勝レ涙、此会当為悩二少年一」
※福音道志流部(1885)〈
植村正久〉四「妄りに天物を害はんがためには人々喜びて社を立て会を結び」 〔
晉書‐
阮籍等伝論〕
③ 相談、審議などのための集まり。会議、
会盟など。〔
春秋左伝‐閔公一三年〕
④ めぐりあうこと。出会うこと。際会。出会い。
⑤ ちょうどその時。機会。折。「風雲の会」 〔陳琳‐為袁紹檄予州文〕
え ヱ【会】
〘名〙 (「え」は「会」の
呉音) 二人以上の人が集まること。また、その集まり。おもに
神仏に
関係のある集まりをいう。法会。
※霊異記(810‐824)下「会を設けて供養しき」
※栄花(1028‐92頃)もとのしづく「めでたき御堂のゑとののしれども」
え‐・す ヱ‥【会】
〘他サ変〙 (「え」は「会」の呉音) 理解する。会得する。
※正法眼蔵(1231‐53)弁道話「祖師のいはく、仏法を会すること、男女貴賤をえらぶべからずときこゆ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の会の言及
【ギルド】より
…一般的には中・近世ヨーロッパにおける商工業者の職種ごとの仲間団体をさすが,このような同職仲間的な団体は,広く前近代の日本,中国,イスラム社会,インドにもみられる。ドイツ語ではギルドGilde,ツンフトZunft,インヌングInnung,フランス語ではコンパニオナージュcompagnonnage,イタリア語ではアルテarteとよばれる。…
【祭り】より
…集団による儀礼行動の一つ。本来は原始・古代宗教の集団儀礼を総称し,現代では文化的に一般化されて,祝賀的な社会行事を呼称するのによく使われる言葉となっている。日本の祭りは伝統文化として重要であり,神社神道では今でも祭りを中心にしているほどだが,世界の宗教文化史上にも注目すべき社会現象である。…
※「会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」