普及版 字通 「百(漢字)」の読み・字形・画数・意味
百
常用漢字 6画
[字訓] もも・もろもろ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 指事
声符である白(はく)の上に、一横線を加えて、数の百を示す。卜文では白の上に二を加えて二百、三を加えて三百とする。〔説文〕四上に「十の十なり。一白に從ふ。數、十十を一百と爲す。百は白なり。十百を一貫と爲す。貫はなり」(段注本)というが、文義をえがたいところがある。卜文の字形には、白の中央に鼻竅(びきよう)を示すらしい△を加えている。白が頭頂を示すのと、いくらか異なる。〔説文〕が古文の形をあげ、「古百は自に從ふ」とするのは、その古い字形を誤り伝えたものであろう。百は単位の成数であるから、全体や多数を意味することが多い。
[訓義]
1. ひゃく、もも。
2. もろもろ、あらゆる、すべて。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕百 モモ・モモチ・ハゲム・ミミ 〔字鏡集〕百 モモチ・モモ・ハゲム
[声系]
〔説文〕に百声として佰・・を収める。・はまた泊・拍に作る。〔説文〕はまた(ひよく)を部首とするが、は百とは声義の関係がなく、(せき)・(きよく)はその象に従い、婦人の乳房をモチーフとする文身の文様を示す。
[語系]
百・佰(伯)peakは同声。百は数、佰は百人の集合体をいう。〔急就、注〕に「百人を伯と爲す」とみえる。〔老子、八十〕に「什佰の」のようにいうことがある。
[熟語]
百異▶・百鎰▶・百役▶・百越▶・百家▶・百貨▶・百会▶・百骸▶・百感▶・百揆▶・百▶・百伎▶・百戯▶・百鬼▶・百脚▶・百挙▶・百金▶・百釣▶・百禽▶・百計▶・百頃▶・百結▶・百五▶・百工▶・百行▶・百刻▶・百穀▶・百歳▶・百載▶・百索▶・百子▶・百氏▶・百死▶・百事▶・百爾▶・百室▶・百疾▶・百舎▶・百出▶・百順▶・百祥▶・百乗▶・百畳▶・百色▶・百職▶・百神▶・百仞▶・百尋▶・百瑞▶・百数▶・百世▶・百姓▶・百尺▶・百石▶・百折▶・百拙▶・百節▶・百戦▶・百銭▶・百千▶・百▶・百全▶・百▶・百足▶・百族▶・百態▶・百代▶・百端▶・百誕▶・百雉▶・百中▶・百重▶・百囀▶・百▶・百度▶・百読▶・百忍▶・百年▶・百念▶・百悩▶・百衲▶・百蛮▶・百媚▶・百福▶・百聞▶・百弊▶・百辟▶・百朋▶・百濮▶・百凡▶・百味▶・百薬▶・百憂▶・百葉▶・百羅▶・百籟▶・百吏▶・百罹▶・百慮▶・百両▶・百僚▶・百寮▶・百▶・百霊▶・百黎▶・百隷▶・百齢▶・百錬▶・百禄▶・百六▶・百廃▶・百拝▶・百般▶・百夫▶・百変▶・百▶・百▶・百方▶
[下接語]
千百・当百・凡百・旅百
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報