全い(読み)マッタイ

デジタル大辞泉 「全い」の意味・読み・例文・類語

まった・い【全い】

[形][文]まった・し[ク]《「またし」の音変化》
完全である。完璧かんぺきである。
親子の愛を―・くして美しい家族的生活をする」〈漱石吾輩は猫である
安全である。無事である。「―・きを得る」
[類語]完全完璧かんぺき万全十全両全満点金甌きんおう無欠完全無欠百パーセントパーフェクト全く文句なし大丈夫無傷間然かんぜんする所がない水も漏らさぬ非の打ち所がない

また・い【全い】

[形][文]また・し[ク]
完全である。欠けたところがない。まったい。
「―・きみけしのごとしき」〈・中〉
無事である。まったい。
「わが命の―・けむかぎり忘れめやいや日にけには思ひますとも」〈・五九五〉
正直である。律義である。
「人にあなづらるる物…余り―・き人」〈仮・犬枕
穏和である。おとなしい。
「―・い顔してつとめる狼あり」〈洒・浪花色八卦〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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