あわや(読み)アワヤ

デジタル大辞泉 「あわや」の意味・読み・例文・類語

あわ‐や〔あは‐〕

[副]危険などがその身に及ぶ寸前であるさま。あやうく。「あわや人にぶつかるところだった」「あわや、と思ったときに夢から覚めた」
[感]事の起ころうとするとき、驚いたときなどに発する語。
「―、法皇の流されさせましますぞや」〈平家・三〉
[補説]は、幸運な出来事については使わない。「あわや宝くじの一等に当選するところだった」などとするのは誤り。
[類語]えんやらやっと・やっとのことで・どうにかこうにか・間一髪・どうにか・やっと・ようやく・何とか・かろうじて・からくも・危うく・危なく・すんでのところで・すんでのこと・やっとこさ・九死に一生を得る・すれすれ・ようよう・ようやっと・どうかこうか・かつがつ・どうやらこうやら・曲がりなりにも・まだしも・まだ・すんでに・まあ・まあまあ・よっぽど・かなり・なかなか・わりあい・わりかた・わりかし・割に・比較的・まずまず・かすかす・どうやら・なんとかかんとか・そこそこ・それなり・増し・次善・可・セカンドベスト・ベター・及第・無難・ほどほど・捨てたものではない・満更まんざらでもない・未いまだし・未いまだ・不徹底・不十分・及ばずながら・不全・不完全・どうなりこうなり・一応・急場しのぎ・当座しのぎ・一時しのぎ・その場しのぎ・最早もはや・畢竟ひっきょう・結局・やはり・所詮・どの道・いずれにしても・結句・遂に・とどのつまり・詰まるところ・帰するところ・詮ずるところ・要するに・いずれ・どうせ・つまり・とうとう・いよいよ・挙げ句・挙げ句の果て・差し詰め・究竟きゅうきょう・果ては・何と言っても・どっち道・とにかく・何しろ・何せ・何分なにぶん・何分なにぶんにも・なんにせよ・ともかく・ともかくも・ともあれ・とまれ・とにもかくにも・それはともあれ・遅かれ早かれ・善かれ悪しかれ・ほとんど・遅ればせ・思い通り・やっとこせ・やっとこ・からがら・命からがら・心ならず・一杯一杯・精一杯・たかだか・せめて・せめても・首の皮一枚・ぎりぎり・ほうほうの体・滑り込み・漕ぎ着ける・冷や汗をかく・危機一髪・きわどい・薄氷を履ふむ・サバイバル・虎口を脱する・やれやれ・命冥加・一髪・一髪千鈞せんきんを引く・とりあえず・ひとまず・間に合わせる・何はさておき・何はともあれ・差し当たり・まんまと

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精選版 日本国語大辞典 「あわや」の意味・読み・例文・類語

あわ‐やあは‥

  1. [ 1 ] 〘 感動詞 〙 何か事の起ころうとする時や驚いた時に発することば。ああまあ。ああっ。あれっ。
    1. [初出の実例]「御口はこころよくゑませ給ひて、あはや、宣旨くだりぬとこそ申させ給ひけれ」(出典:大鏡(12C前)五)
    2. 「為朝吐嗟(アワヤ)とうち驚く、顔色(けしき)を暁得(さと)られじと」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 あぶなく。もう少しで。
    1. [初出の実例]「我もと覚範つづいて飛。あはや高紐総角(あげまき)が、枝にかかってぶらぶらぶら」(出典:浄瑠璃・義経千本桜(1747)五)
    2. 「既に商人を捉らへ、険些児(アハヤ)一刀の下に両段となさんとするとき」(出典:暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉魔君商人の物語)

あわやの語誌

王朝仮名文学では、遠称の代名詞「あ」に助詞「は」の接した「あは」の語形でアレハという意味を表わした。この用法は平安時代から鎌倉時代にかけて驚きの感動詞に転じ、さらに感動の助詞「や」を伴って「あはや」の語形を生じた。

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