(読み)イオ

デジタル大辞泉の解説

いお〔いを〕【魚】

うお。さかな
「荒海の怒れる―のすがた」〈帚木

うお〔うを〕【魚】

魚類の総称。さかな。古くは「いお」ともいった。→魚類

お〔を〕【魚】

「うお」が他のと複合して変化した語。「氷(ひお)」

ぎょ【魚】[漢字項目]

[音]ギョ(漢) [訓]うお さかな
学習漢字]2年
〈ギョ〉
うお。さかな。「魚介魚肉魚類海魚乾魚金魚水魚成魚鮮魚大魚稚魚人魚養魚熱帯魚
さかなの形をしたもの。「魚雷木魚
〈うお〉「魚河岸(うおがし)白魚
〈さかな(ざかな)〉「魚屋小魚塩魚生魚煮魚
[名のり]いお・お・な
[難読]年魚(あゆ)香魚(あゆ)勇魚(いさな)岩魚(いわな)虎魚(おこぜ)松魚(かつお)堅魚(かつお)針魚(さより)細魚(さより)秋刀魚(さんま)柳葉魚(ししゃも)衣魚(しみ)紙魚(しみ)蠹魚(しみ)章魚(たこ)飛魚(あご)魚子(ななこ)沙魚(はぜ)氷魚(ひお)魚籠(びく)比目魚(ひらめ)真魚(まな)翻車魚(まんぼう)赤目魚(めなだ)公魚(わかさぎ)

さか‐な【魚/×肴】

《「酒(さか)菜(な)」の意》
(肴)酒を飲むときに添えて食べる物。酒のさかな。つまみ。「あり合わせの物を―に飲む」
(肴)酒席に興を添える歌や踊り、話題など。「同僚の噂話を―にして一杯やる」
(魚)うお。魚類。「―を三枚におろす」「川―」
[補説]魚肉を多く酒のつまみにしたところから「さかな」が魚類をさすようになった。日葡辞書では、「肉や魚」の意と「酒を飲むときのおかず」の意とが並記されている。
[下接語](ざかな)青魚生き魚川魚口取り肴(ざかな)小魚強(し)い肴(ざかな)塩魚重肴(じゅうざかな)酢肴(すざかな)年取り魚取り肴(ざかな)生(なま)魚煮魚・挟み肴(ざかな)・鉢肴(はちざかな)干(ひ)魚焼き魚

な【魚】

《「肴(な)」と同語源》食用とする魚。さかな。
「海佐知を以ちて―釣らすに」〈・上〉

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世界大百科事典 第2版の解説

さかな【魚】

〈さかな〉は中世以来の魚類を総称する語であるが,もとは〈うお〉もしくは〈いお〉と呼び,また,うろこのある点から〈いろくず〉〈うろくず〉とも総称した。魚類が酒席に添えられることが多いために,酒のな(菜)の意で〈さかな〉と称せられ,飲酒の副食物の代表となったと説明されている。なお,魚類の生物学的説明は,〈魚類(ぎよるい)〉の項を参照されたい。
[魚と日本人]
 日本は四面を海に囲まれ内陸部にも河川湖沼が多かったから,魚類は種類も量も多く,その捕獲法も早くから発達している。

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大辞林 第三版の解説

いお【魚】

さかな。うお。 「白き鳥の…水のうへに遊びつつ-をくふ/伊勢 9

うお【魚】

〔古くは「いを」とも〕
魚類の総称。さかな。 「 -市場いちば

お【魚】

〔「うお」が他の語の下に付いて、複合語をつくる際に生ずる形〕
うお。さかな。「おうお(大魚)」「ひお(氷魚)」など。

な【魚】

〔「な(肴)」と同源〕
うお。特に食用とするもの。さかな。 「足日女たらしひめ神の命みことの-釣らすと/万葉集 869

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


うお

魚類の総称名。「いお」「さかな」「お」ともいう。平安中期の漢和辞書『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』に「水中を連行する虫の総名なり」と水中動物を総称するが、限定的にサケ(鮭)の名称とする用法もある。これは料理方の用法で、『聞書秘伝抄』(1651、慶安4刊)に「うをとばかりおし出して申し候は、鮭のことなり」とある。[宇田敏彦]

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精選版 日本国語大辞典の解説

いお いを【魚】

〘名〙
① さかな。うお。
伊勢物語(10C前)九「白き鳥の嘴と脚と赤き、鴫の大きさなる、水のうへに遊びつついををくふ」
② 魚「さけ(鮭)」の異名。
浜荻庄内)(1767)「鮭(さけ)を しゃけ 庄内にていほといふ」
[語誌]同義のウオ(ヲ)は奈良時代から使われたが、イオ(ヲ)のたしかな例は平安時代からになる。ただし、イオがウオに取って代わることはなく、散文にイオ、和歌にウオという使い分けが認められる。

うお うを【魚】

〘名〙
① 魚類の総称名。いお。さかな。お。
※書紀(720)継体七年九月・歌謡「つぬさはふ 磐余(いはれ)の池の 水下ふ 紆嗚(ウヲ)も 上に出て嘆く」
② とくに鮭(さけ)をいう、むかしの料理方の語。〔聞書秘伝〕
[補注]→「さかな(魚)」の語誌

【魚】

〘語素〙 うお(魚)が他の語と熟合したとき変化して生じた語形。「おうお(大魚)」(「おおうお」が変化したもの)、「ひお(氷魚)」(「ひうお」が変化したもの)など。
古事記(712)下・歌謡「意布袁(おふヲ)よし 鮪(しび)突く海人(あま)よ」

ぎょ【魚】

〘名〙
① うお。さかな。
② 「ぎょりん(魚鱗)②」の略。
甲陽軍鑑(17C初)品四二「敵を引懸る合戦には〈略〉あまりに横ひろからざる処にては魚(ギョ)

な【魚】

〘名〙 (「な(肴)」と同語源) 食用、特に、副食物とするための魚(さかな)
※書紀(720)持統三年七月「越の蝦夷八釣魚等に賜ふ。各差有り(魚、此をば儺(ナ)と云ふ)」

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世界大百科事典内のの言及

【イエス・キリスト】より

…また中世末期から用いられたJHS(イエススJHESUSの略)もこれに類する。 次に,抽象文としてふつうに見られるものは,十字,十字架,およびそれらのさまざまな変化,すなわちまんじ,アンクankh(上に輪のついたT字形十字で,エジプト古来の象徴),ギリシア語のT(タウ)などで,また具象的なものには錨(十字架に似た形でまた信徒の舟を守る意),魚(〈神の子,救い主,イエス・キリスト〉を表すギリシア語Iēsous Christos,Theou Uios,Sōtērの頭文字の組合せが魚ichthysとなるところからであると説明されるが,他の説明もある),羊(犠牲の獣)などがあり,中世盛期になってさらに獅子,ペリカン,フェニックス,鷲,一角獣(ユニコーン)などが加わる。植物象徴としてブドウ,ヤシなどが用いられる。…

※「魚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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