(読み)しろ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


しろ

頃とも書く。おもに大化前代に用いられた田地をはかる単位。1代とは稲1束 (当時の5升,現在の2升にあたる) を収穫しうる面積であり,高麗尺 (こまじゃく) で 30尺 (10.68m) ×6尺 (2.13m) の長方形の田地の面積をいう。これは大化改新の制の5歩にあたる。大化改新以後,町,,歩に改められた。

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デジタル大辞泉の解説

しろ【代】

代わりをするもの。代用。「霊(たま)
「丹がついたり、金銀の箔がついたりした木を、道ばたにつみ重ねて、薪の―に売っていた」〈芥川羅生門
ある物の代わりとして出される品や金銭。「飲み―」「身の―」
「これを―に言訳して、と結構な御宝を」〈鏡花・草迷宮〉
材料となるもの。「雪―水」
何かをするための部分や場所。「糊(のり)―」「縫い―」
田。田地。「―をかく」「苗―」
上代・中世、田地の面積を測るのに用いた単位。1段の50分の1。

だい【代】

[名]
ある人が家や地位を受け継いでその地位にある期間。また、ある人が生きている間。「が替わる」「孫子(まごこ)の
得た品物やサービスなどに対して渡す金銭。代金。「車
代わりにすること。また、その人。「師範
「病気とか何とか云う時には男の―をして水も汲む」〈福沢福翁自伝
代表電話番号であることを示す語。
地質時代の最大の区分。を包括し、古生代中生代新生代に分けられる。
[接尾]
年数に付けて、時期や年齢のおおよその範囲を示すのに用いる。「昭和40年」「10の若者」
家・位・名前などを継いだ順序を数えるのに用いる。「徳川三将軍家光」

だい【代】[中国の王朝]

中国、五胡十六国時代の国。鮮卑の族長拓跋猗盧(たくばついろ)がから封ぜられて建国(315~376)。北魏はその後裔

だい【代】[漢字項目]

[音]ダイ(呉) タイ(漢) [訓]かわる かえる よ しろ
学習漢字]3年
〈ダイ〉
位置や役割を他のものと入れかえる。かわりのもの。「代案代議代行代打代替代表代用代理城代総代名代(みょうだい)
品物のかわりに支払う金銭。「代金玉代地代茶代
当主が入れかわっていく各期間。世。時代。「代代初代世代先代前代当代年代百代譜代末代歴代
歴史上の区分された期間。「近代現代古代上代
〈タイ〉
順序が入れかわる。「代謝交代
期間。世。「永代希代
〈よ〉「神代千代御代(みよ)
〈しろ〉「代物形代(かたしろ)苗代(なわしろ)糊代(のりしろ)身代金
[名のり]とし・のり・より
[難読]網代(あじろ)月代(さかやき)

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世界大百科事典 第2版の解説

しろ【代】

〈頃〉とも書く。日本の古代・中世において用いられた土地面積の単位。はじめは稲1束を収穫しうる面積を1代とよび,広狭は一定していなかった。後に高麗尺(こまじやく)6尺四方を1歩とする5歩の面積に固定するようになった。《日本書紀》では,中国のを借用して〈頃〉の字を用いるが,一般には〈代〉の字を用いる。令制により代制は廃止され,町反(段)歩が面積単位となるが,慣習として広く残り,平安時代以降再び全国的に面積単位として用いられるようになった。

だい【代 Dài】

中国,山西省北部の都市。内長城の内側,滹沱河(こだか)の上流にある。漢代に広武県(太原郡に所属)がおかれ,隋代に雁門と改名し代州の中心とした。中華民国に至り代県として省に直属し今日に及んでいる。春秋戦国時代の代国は,今の河北省北西部,蔚県(うつけん)南西の代王城の地で,漢代に代県をおいて代郡に所属させたが,隋以後廃止され,代の名は現在の地に移った。なお北魏のとき今の大同地方を代郡としたことがある。【日比野 丈夫】

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大辞林 第三版の解説

しろ【代】

かわりとするもの。代用。 「借金の-」 「御霊みたま-」 「たな霧らひ雪も降らぬか梅の花咲かぬが-にそへてだに見む/万葉集 1642
材料。 「壁-」
代価。代金。 「飲み-」 「翻訳の-に、旅費さへ添へて賜はりしを/舞姫 鷗外
あることのために必要な部分。 「糊のり-」 「とじ-」 「縫い-」
田地。田。 「 -かき」 「早乙女の山田の-に下り立ちて/栄花 根合
古代・中世の田地の面積の単位。稲一束を得る田の面積。律令制では段たんの五〇分の一。

だい【代】

[1] ( 名 )
家や位などを継いで、その地位にいる間。 「祖父の-からこの地に住んでいる」 「 -が替わる」
[0] 物・サービスなどの対価として払う金。料金。 「お-はいかほどでしょう」
〔Era〕 地質時代の最も大きな区分の単位。生物界の変化に基づいて設定した時代区分で、時間の長さは一定でない。古生代・中生代・新生代に分ける。
[0] 代わって仕事をする人。代理。代人。 「おめへさんの-に通次さんをよこさつせへ/西洋道中膝栗毛 魯文
[0] 代わりとなるもの。代用。 「刀の-に秤を腰にさして商ひはやるべし/浮世草子・武道伝来記 4
人名や役職名の下に付けて、その人の代理であることを示す。 「中村一郎-、鈴木太郎」 「師範-」
( 接尾 )
助数詞。家やその地位を継いだ順位を示すのに用いる。 「第三〇-天皇」 「第四九-横綱」
年齢や年代のおおよその範囲を示すのに用いる。 「一九五〇年-」 「三〇-の半ば」

だい【代】

◇ 中国、今の河北省北西部から山西省北東部にかけての地域に対する古称。
中国、五胡十六国時代に鮮卑の拓跋たくばつ部が建てた王朝(315~376)。北魏ほくぎの前身。

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精選版 日本国語大辞典の解説

がわり がはり【代】

〘接尾〙 (名詞「かわり(代)」の変化したもの)
① 名詞に付いて、その代わりとなるもの、代用となるものの意を表わす。
※家(1910‐11)〈島崎藤村〉上「土産がはりに橋本の薬を取出した」
② 時間を表わす語に付いて、その期間で交替する意を表わす。
※落語・雪解の富士(1893)〈三代目春風亭柳枝〉「半月代りにでも為(し)やうかねへ」

しろ【代】

〘名〙
① かわりとなるもの。代用。
※万葉(8C後)八・一六四二「たな霧(ぎ)らひ雪も降らぬか梅の花咲かぬが代(しろ)に擬(そ)へてだに見む」
② かわりとして支払う、または、受けとる金銭や物品。代金。あたい。代価。代物(だいもつ)。値段。また、抵当。かた。
※今昔(1120頃か)一六「食のならば、我が家に死たる魚多かり。其を此の蟹の代に与へむ」
③ その用となる、もとの物。もと。材料。
※俳諧・飛梅千句(1679)賦何公誹諧「夫おもひ渕に住んだる魚のわけ〈西伊〉 されば譬て煩悩のしろ〈満平〉」
※邪宗門(1909)〈北原白秋〉魔睡・邪宗門秘曲「あるは聞く、化粧(けはひ)の料(シロ)は毒草の花よりしぼり」
④ 田。田地。水田として開かれた湿地。→たしろなわしろ
※栄花(1028‐92頃)根合「早乙女の山田のしろに下り立ちて急げや早苗室のはや早稲」
⑤ 田植えの前に田に水を引き、鍬、牛馬、耕耘(こううん)機などで土塊を砕きながらどろどろにすること。しろかき。
⑥ 古代、令制前における田地の面積の単位。一代は段の五〇分の一で、大化の改新の詔(六四五)・大宝令(たいほうりょう)制(七〇一)・和銅六年(七一三)の制などの七歩二分、大化・大宝の中間の制での五歩にあたる。令制下では、町・段・歩制が用いられたが、「代」の単位も残存し、中世末期まで田地目録などに見える。また、高知県など一部地域では今日も用いられている。ただし、中世では、「代」に「たい」の読みをあてていたものと思われる。日本書紀の古訓では「頃」の字に「しろ」をあてたものがある。
令集解(706)田「古記曰。慶雲三年九月十日格云。〈略〉令前租法。熟田百代。租稲三束」
[補注]①②③は、現代では語素的に用いる。

たい【代】

〘名〙 田積の単位。五十代を一段とする。令制の町段歩よりも古く、奈良時代から中世に全国的に用いられ、部分的には近世に及んだ。だい。しろ。
※岩松家文書‐享徳四年(1455)閏四月・新田荘田畠在家注進状「畠百町六反三十たい」

だい【代】

[1] 〘名〙
① 家督や王位などを受け継いで、その地位にある年月の間。
※平戸記‐嘉祿三年(1227)一二月一〇日「右大弁云、寛元寛字、寛徳・長寛不快。強不用。其上元字多代末歟」
※いさなとり(1891)〈幸田露伴〉三八「一体汝は此家の何でござるか、何ぞ此家は代(ダイ)が代りでもいたしましたか」
② 代わりとなるもの。代用のもの。また、つぐない。代償。代の物
※高野山文書‐建暦三年(1213)二月七日・上津道太子田地去状「其沙汰不代、件田地進渡申事実也」
③ 代わって仕事をする人。代理として物事に当たる人。代人。代理人。名代(みょうだい)。代の者。代官。
※小右記‐寛仁三年(1019)一一月一六日「大歌所別当中宮大夫藤原朝臣〈斉信〉不参。以皇太后宮権大夫源朝臣〈経房〉代之由経通令奏聞
※歌舞伎・東京日新聞(1873)大切「半次郎儀、昨今病気重態ゆゑ、則ち私代(ダイ)を兼ね、罷り出ましてござりまする」
④ 特定の労力や商品などに相当する分の金銭もしくはそれに準ずるもの。代金。あたい。ねだん。しろ。
※貞信公記‐天暦二年(948)八月七日「絹四百卅余疋の内、二百疋の代、以銭被給者」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一一「そこで僕がなに代は構ひませんから、御気に入ったら持って入らっしゃいと云ふ」
※俳諧・崑山集(1651)六「二こく代(ダイ)の畑(はた)かから瓜大和瓜〈貞徳〉」
地質時代を大きく区分したその期間。主として生物の進化に基づいて、古生代・中生代・新生代の三つに大別される。代はさらに紀・世・期に細分する。〔英和和英地学字彙(1914)〕
[2] 〘接尾〙
① 家督や王位を継いだ順序を数えるのに用いる。
※源氏(1001‐14頃)花宴「明王の御代、四代をなん見侍ぬれど」
② 年代や年齢のおおよその範囲(主として一〇年単位)を示すのに用いる。一九七〇年代、十代、三十代など。
※無口の妻とうたう歌(1974)〈古山高麗雄〉「子供なのよね、堀にしても、田中にしても。みんな、まだ、二十代ですから」

だい【代】

[一] 中国古代の地名・国名。現在の河北・山西両省の辺境地帯。紀元前五世紀頃、非漢民族の代戎がその地に建国して、代国と呼ばれた。漢以後は郡県として中国に編入。
[二] 中国の五胡十六国時代に、鮮卑の首長拓跋猗盧(たくばついろ)が晉に封ぜられて建てた国(三一五‐三七六)。その後裔が北魏。

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世界大百科事典内のの言及

【束】より

…律令制下では10把を1束として籾1斗,米5升(後の2升強)となるのを標準とし,田租も稲束によって収納した。1束の稲を収穫しうる面積を1代(しろ)とよんだことから,50束を1反(段)とする面積単位となったこともある。近世でも束刈(そくかり)という面積単位が民間で行われている。…

【代】より

…〈頃〉とも書く。日本の古代・中世において用いられた土地面積の単位。はじめは稲1束を収穫しうる面積を1代とよび,広狭は一定していなかった。…

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