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ハタ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハタ

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百科事典マイペディアの解説

ハタ

ハタ科ハタ亜科の魚の総称。日本ではマハタ(90cm),キジハタ(40cm),クエ(80cm)などが知られる。主として本州中部以南に分布し,磯釣の対象魚。貪食(どんしょく)で貝や甲殻類,イカなどをのみ込むようにして食べる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハタ
はた / 羽太
grouper

硬骨魚綱スズキ目ハタ科のハタ亜科に属する海水魚の総称。世界の温帯から熱帯に広く分布し、とくに熱帯の沿岸に多く、岩礁やサンゴ礁にすむ根魚(ねうお)である。種類はきわめて多く、日本近海からはスジアラ属、バラハタ属、ヤマブキハタ属、タテスジハタ属、アズキハタ属、クロハタ属、ユカタハタ属、マハタ属、トビハタ属、サラサハタ属の10属が知られ、これらのうちマハタ属とユカタハタ属は種類が多く、マハタ属は37種、ユカタハタ属では12種が知られている。
 日本沿岸で普通にみられる種類は、アカハタ、マハタ、ノミノクチ、キジハタ、アオハタなどである。琉球(りゅうきゅう)諸島などの南方海域にはスジアラ、バラハタ、マダラハタ、シロブチハタ、ナミハタなどが多い。ハタ類のうちカンモンハタ、ミナミイソハタ、ヤミハタなどのように全長20センチメートルくらいの小形種もいるが、大部分のハタは全長40~60センチメートルのものが多く、とくにツチホゼリ、クエ、マハタ、マハタモドキなどには全長1メートルを超える大形種もいる。
 ハタ類の体は長楕円(ちょうだえん)形で側扁(そくへん)し、頭部はやや大きい。体は小さい鱗(うろこ)で覆われている。口は大きくて犬歯があり、肉食性でエビ、カニ、魚などを貪食(どんしょく)する。群れをつくることはなく、海底の岩穴やサンゴ礁のすきまに単独に生活している。夜行性で、おもに嗅覚(きゅうかく)によって餌(えさ)を探す。ハタ類は雌雄同体の魚で、成長の途中で性転換をする。初め卵巣が発達し、雌としての役割を果たすが、ついで卵巣内に精細管が形成されて精巣に変化し、雄としての役割をつとめる。春から夏にかけてが産卵期で、浮性卵を産む。稚魚は浮遊生活に適応した形をしており、第2背びれ棘(きょく)や腹びれ棘が長く伸び、のこぎり状をしている。また、前鰓蓋骨(さいがいこつ)の隅に1本の長い棘(とげ)がある。
 ハタ類はおもに釣り、延縄(はえなわ)で漁獲されるが、オオスジハタやコモンハタなどは底引網でやや多量に漁獲される。肉は白く光って脂肪があり、洗いや刺身として高級品である。なかでも、マハタ、キジハタ、クエなどは美味である。亜熱帯から熱帯産のスジアラ、バラハタ、アオノメハタなどには、まれに有毒なものがある。これらの魚を食べるとシガテラとよばれる中毒をおこすが、これはシガトキシンciguatoxinという毒素によるもので、神経障害や胃腸障害をおこし、ときには死ぬことがある。餌の藻類や藻食魚からこの毒素が蓄積されると考えられている。[片山正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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